胡桃山荘便り

宿泊体験の感想~薪ストーブのススメ~ :2012年12月19日

先日の信州MOKゼミの様子をご紹介したばかりですが、宿泊体験頂いた方から〝生の声〟を頂いたのでご紹介致します。Sさんご家族の注目の的もやはり薪ストーブだったようです。

以下、Sさんから頂いた感想です。(文章、写真ともSさんよりご提供頂きました)

―――――――――――――――――――――――――

11月3日4日の連休に、胡桃山荘に一泊させていただきました。Msの家を見学したことはありますが、実際に滞在してみるというのは初めての経験で、家族一同興味しんしんでした。また、住んでいるのは神戸なので、長野の見知らぬエリアにある山荘行きは、名古屋住まいの私の両親もまきこんで、本物の山行きのような休暇気分たっぷりの二日間になりました。

山荘は、山の中ではなくて、山並みを遠望する、ひろびろと視界が開けた気持ちのいい土地にありました。私がいちばん気に入ったのは、デッキに座り心地のよい椅子を持ち出してひなたぼっこすることでした。デッキという空間をどう使うものか、いまひとつわからなかったのですが、無為を楽しむ、というか、ぼんやりするのにいいところだなと思いました。もちろん眺めがあって陽当たりがよくてひろびろとしている、といった、胡桃山荘並みの好条件が揃っているデッキは稀でしょうし、普段の日常のなかでそういう時間をもてるのかわかりませんが、実用とは別の用途と価値のある場所なんだなーと、なんとなくわかりました。二階フリースペースのベンチもとても眺めのよいスポットで、気分のよい場所が家のそこここにあるというのはいいことだなーと感動しました。

夫は台所の横にある、隠れ作業部屋のような狭い部屋がとても気に入っていました。狭いところにこもる心地よさでしょうか? 私にはわかりませんが、ともあれ作業部屋はまるで寝台車のようなコンパクトなスペースに、服もかけられるしPCも使いやすいしプライヴァシーも守られる、というよいデザインだと思いました。

そしてみなの注目の的だったのは薪ストーブです。私の母は札幌出身で、父も北海道勤務を何年かしていたので、昔の薪ストーブ体験世代。新旧のストーブ話で盛り上がりました。夫は薪ストーブを試してみることができて満足そうでした。「これは大人の火遊びだなー」と、楽しそう。いま計画中の家では、ご近所問題で薪ストーブは考えていないのですが、温泉にいったあと夜にストーブの前に寄り集まっていると、まるで「大草原の小さな家」というとおおげさですが、家族が寄り集まって生きているちょっと昔の家の雰囲気が高まって、こういうストーブ入れられないのがちょっと残念になりました。

IMG_5850

夫はじつは内心、「もし薪がうまく燃えなくて、長野のような寒いところでこごえてしまったらどうしよう‥」と心配していたのですが、それはまったくの杞憂でした。山荘はストーブなしでも大丈夫なくらい、最初から十分に暖かかったのです。私も寒がりなので、フリースのブランケットを念のため車に入れていったのですが、「そよかぜ」システムと断熱のおかげでしょうか、室内がとてもあたたかくて、神戸の家よりもずっと快適なのに驚きました。裸足で床をあるくと気持ちがよかったです。引き戸一枚あけて玄関の近くに行くととても寒いのに、リビングも二階も暖かい。「そよかぜ」の威力にびっくりしました。

胡桃山荘では、チークの作り付けテーブル、低まった料理スペース、二階のフリースペースと3m四方の寝室、石ばりの床等々、実際に自分たちの家を考えていくなかで、具体的に体験して感じてみることができて本当によかったです。いろんな木の椅子も、順に座り心地や重さの具合を試してみることができて、参考になりました。でも、じっさいには私たちは家のことをあれこれ考えるというよりは、のんびり山荘での休暇を楽しんだ、という感じで過ごしました。そういう、人をリラックスさせてしまう力が、胡桃山荘の一番のキャラクターだったんだなあと思います。

「おうち」の大好きな娘は、予想どおり胡桃山荘が気に入ってしまい、桶の風呂にも入って大満足。「また絶対に来たい」と決め込んでいました。私たちもたった一泊の短い滞在だったのに、神戸に帰ったあとも山荘がなんとなくなつかしく、自分たちの家のようにも感じられるのが不思議でした。土地の力、家の力というのはすごいものですね。いい体験をさせていただいてありがとうございました。

IMG_5872

―――――――――――――――――――――――――

SさんはMsの住まい手さんで来週春には着工予定です。胡桃山荘には大工さん製作の家具や様々な椅子が置いています。Sさんご家族も各々がお気に入りの椅子を見つけられたそうです。これからの住まい作りをより身近に、より具体的に体験して頂く機会となったようです。

 
 

薪ストーブ・薪割りのススメ :2012年12月17日

今年最後の信州MOKゼミを先日、胡桃山荘にて行いました。テーマは「自然エネルギーの活用」ということで三澤康彦さんのお話しの予定でしたが、今回は急遽来て頂くことになった特別講師の中込誠さんを迎えての最終回でした。実は中込誠さんは、、、三澤文子さんのお兄さん。中込さんはNPO法人「ふじ山森の会」に所属され様々な活動をされてて、毎週末には玉切りや薪割りの活動もされている、ということでマイ・チェーンソー&斧、そして薪を持参して胡桃山荘入りして頂きました。

参加者の皆さんが来られる前に、薪ストーブの火がよく見えるようにガラスの掃除です。細やかなお気遣いがとてもありがたいです。

DSC08205 

「ティッシュを濡らして薪ストーブの中にある灰を付けてこするだけ!市販の掃除クリーナーよりも何よりも効果があります。まさにエコ。」と中込さん。曇ったガラスがみるみるうちに透明なガラスに大変身!

皆さんが集まったところでMOKゼミの開始です。もちろん講義の話の中心は薪ストーブ。初めに三澤康彦さんから胡桃山荘の断熱性能の説明があり、その後は実演形式の講義です。

DSC08211

薪ストーブを使っている人、これから使いたいと思っている人など、皆さん薪ストーブへの思いを胸に熱心に話しに耳を傾けていっらしゃいます。

この日はとても暖かく、まさに薪割り日和!!と皆さんで外に出て実演スタートです。ポカポカ暖かな室内から少し冷たい空気にあたるのも気持がいい季節です。中込さんに事前に準備頂いていた富士山周辺で伐採された木が教材です。クヌギや桜など丸太が4~5本。実はクヌギが薪には最適な樹種だそうです。火力も強く、火持ちも長いので薪にはクヌギが欠かせません。もちろん杉などの針葉樹でもいいですが、やはり火持ちが違います。写真はクヌギの木を薪ストーブに入る長さ(約36㎝)にカットしているところです。慣れた手つきでチェーンソーで切っていきます。

DSC08201

DSC08202 

チェーンソーで切りたての断面です。触るとしっとり。薪割りの際には、このしっとりした小口を狙うのがコツだそうです。切ってから時間の経った小口から割ろうとすると堅くて力の浪費が否めません。サブテーマは「エコ」。電気やガスで熱を得るのではなく、自然にある燃料で熱を得る。人間のエネルギーも効率よく使うことがポイント。長続きしなければ薪ストーブが只のインテリアになってしまうのはとても勿体ないことです。

そしてお待ちかねの薪割りです。まずは中込さんのお手本。斧を振り上げ、一気に振りかざします。狙ったところに斧を落し、薪がきれいに割れる、この一連の流れを眺めているだけでとても気持ちがいいんです!中込さんの無駄のない一挙手一投足についつい拍手してしまいます。

DSC08222 DSC08224

続いて三澤康彦さんもエイッ!三澤文子さんもエイッ!!見ていると簡単そうですが、これがなかなか難しいんです。ついつい腰が引けてしまたり、狙いの位置を外したり。。。さすが薪ストーブ使用歴27年の三澤康彦さん。斧を一振り、勢いよく丸太が割れていきます。丸太の中に節があれば、小口に狙いをさだめても斧が跳ね返されてしまいます。腰が高いまま斧を振りかざすと、仮に狙いを外した場合自分の足を命中してとても危険です!コツは腰を下げて、その動きで斧を下に振り落とす、こうすることで仮に外してしまった場合でも斧が自分の足に向かってくることはありません。なるほど、腰の動きを利用した薪割りで身も安全です。

DSC08231 DSC08245

参加者の皆さんも一通り体験され、意外と難しいけれどもハマってしまう感覚もあったようです。難しい薪ストーブも暖かいですが、薪割りしたら薪ストーブが要らないくらい体の中からホットになりました。いい運動です。今回割った薪はゆっくり乾燥させて来年の胡桃山荘を暖かくしてくれます。薪割りの後には、薪ストーブを囲んでお話しも弾みました。もちろん煙突掃除の大切さも忘れてはいけません。「三澤さん、煙突掃除してくださいね!」と中込さん。

 

今年は毎回4~5人の方に参加頂き、アットホームなMOKゼミだったかと思います。今年はこれで終わりですが、来年も神戸や信州にてMOKゼミを開催する予定です。扱って欲しい内容などありましたら、お気軽にお問い合わせください。

(スタッフ:平賀)

 
 

信州MOKゼミ第4回目のご案内 :2012年12月10日

今年もいよいよ残り僅かとなってきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

2012年第4回目の信州MOKゼミは今年最終講義となります。最終講義は「自然エネルギーの活用」と題して三澤康彦(Ms建築設計事務所)がお話しします。この季節にぴったりの薪ストーブの暖かさ、胡桃山荘の断熱性能を肌で感じ取って頂けるかと思います。

まだ参加申し込みを受け付けております。どうぞお気軽にお越しください。参加には事前申し込みが必要ですので、下記お問い合わせ先までご連絡下さい。

日時:2012年12月16日(日)13:30~16:00

会場:胡桃山荘

お問い合わせ・申込み先:Ms建築設計事務所

image

 
 

宿泊体験の感想~親子でお料理~ :2012年12月 7日

Sさんご家族をお迎えしたのは、どっぷりと冬景色に包まれた胡桃山荘。Sさんは現在明石で新築工事中の住まい手さんです。ご夫婦と娘さん(5才)の胡桃山荘での光景が浮かぶ心温まる感想を頂きましたのでご紹介いたします。

以前のS邸のMs日記はこちら<着工時>http://www.ms-a.com/2012/08/01/<上棟時>http://www.ms-a.com/2012/10/05/

 

以下、Sさんより頂いた感想です。(文章、写真ともSさんよりご提供頂きました)

---------------------------

新居で初めて使用することになる、薪ストーブとIHクッキングヒーターの予習をする目的で、 胡桃山荘を利用させていただきました。 兵庫から5時間かけて伊那に到着すると、さっそく雪のお出迎え。 予想以上の寒さに少々不安になりました。


―薪ストーブだけでこの寒さの中、本当に過ごせるのか―


いくら薪ストーブとはいえ、一台のストーブで室内全体が暖まるのかと心配しましたが、驚くほどぽかぽかとしていて過ごしやすかったです。 2階までしっかり暖かく、就寝時には毛布などは使わず、掛け布団1枚で眠れました。

 
ただひとつ難点が。

ついついストーブの火を見てしまい時間が過ぎてしまっていること。(笑)皆が寝静まり一人ストーブの前で腰掛け、ただ火を眺める時間はとても豊かで贅沢でついつい夜更かししてしまいました。


翌日は一段と寒く、朝、薪拾いに外へ出ると橋に大きな氷柱ができていました。

 


2日目のお楽しみ、満を持しての朝食作りです。

到着するや否や、産地直売所とスーパーをはしごして調達した長野県産の食材を使います。キッチンの段差は思いのほか使い勝手が良かったです。

お手伝いしたいさかりの娘(4歳・身長100センチ)は卵を割りたいと懇願。 軽い卵アレルギーなので普段はあまりさわらせないのですが、段差のおかげで台などにも乗らずにできるし、カウンターからすぐに蛇口が使えるので、チャレンジさせてあげられました。上手くできたのでかき混ぜるのもお願いして、下準備を全部してくれました。

 
台形型のカウンターテーブルはお互いが邪魔にならず、うまくスペースを使って調理することができました。朝食はシンプルな料理ばかりでしたが、新鮮な食材の力で普段の何倍もおいしく感じられました。

IMG-20121202-00300

 
テレビがないので娘には少々退屈かなと思いましたが、お庭では薪拾いするパパの補佐に、キッチンではママのお手伝い。あとは趣味(?)のデジカメ片手に室内探検と大忙し!!終始、汗をかくほど走りまわっていました。


ここでは、それぞれがお気に入りの時間、場所をもち、それらが自然に交差する。そんな感覚を抱きました。寒さの厳しい時期の利用でしたが、窓の外の景色とは対照的に、とても暖かい雰囲気で過ごすことができました。

これからできる我が家へ、ますます期待が高まります。このような機会を与えて下さりありがとうございました。

---------------------------

いつも住まい手さんには竣工したMsの物件をご案内しています。図面や模型の何倍もの臨場感を持って「木の住まい」を体感して頂くためです。Sさんのように「薪ストーブは使ったことがないけど。。。」「暖かいってどの程度なの?」「キッチンに段差って使いにくくないの?」など、住まいつくりには大きいものから小さいものまで疑問や不安がたくさんあるものです。それを体感して頂くことで、これからの住まいつくりをより楽しんで頂ける機会になると思います。

S邸は今、内部の造作工事が進んでいます。1階フローリングに張っている岩手の唐松フローリング(100年生!)には三澤もうっとりです。まさに「大トロ」です。床の養生が取れるのが待ち遠しいです。またMs日記でも現場状況を報告させて頂きます。

 

(スタッフ:平賀)

 
 

信州MOKゼミ~日本の伝統・漆塗り :2012年11月30日

寒暖の差が大きい今年は、紅葉で色づく山の木々が特に綺麗に思えます。

そんな季節の移ろいを感じる秋の胡桃山荘で、11月23日(金)に第3回目となる「信州MOKゼミ」を開催致しました。

DSC02478

今回は漆塗りについて、講師をお招きしてお話しいただきました。

Msではお馴染、石川県にある沢幸の沢田欣也さんです。

 DSC02482

漆を輸入する中国へ調査に行った際の貴重な写真や沢田さんの作品写真等を見せていただき、「お椀に塗る高価なモノ」というイメージが取り払われたと思います。

かぶれた時の写真はみなさんそのすごさに驚かれていました。

あえてこちらには掲載いたしませんが。。

DSC02488

胡桃山荘では実際に、浴室の壁・天井等に漆を塗った木材を使っています。

実際に使ってどうなのかは、実物を見ないとわからないところ。

胡桃山荘は出来てまだ一年程ですが、今後の経過を見ていただくことで漆の良さが証明されていくことでしょう。

さて、場所を移して漆塗りの実習です。

お隣の北沢建築さんの加工場をお借りしています。

DSC02501

DSC02525

実際に塗ってみると、沢田さんのように滑らかにはなかなかいきませんが皆さん一生懸命塗っていただきました。

DSC02516

乾いてはいませんが、漆を塗る前と塗った後で色や質感の違いに皆さん感心されていました。

塗り重ねるとさらに深みが増していきます。


見て、触れられる貴重な機会となったのではないでしょうか。

※くれぐれも漆には直接触れないように

(スタッフ:戎野)