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神戸市S邸新築工事 木材検査~木配り

皆さんは家づくりをする時にまず段取りしなければならない材料は何か知っていますか?ぱっと答えの出る方はおそらく少ないのではないでしょうか。正解は『構造材』です。私たちは、工事契約の数ヶ月前にまず木材契約を交わしていただくことを全ての住まい手にお願いしています。まだ工事契約もしていないのになぜ・・・??そこに疑問を持つことが大切です。

木材契約とは、『良質な木材(構造材)を確保するために、工事契約に先立って木材を発注させてもらいますね』そんな意味になります。もっと端的に分かりやすく言うと、『良質な木材(構造材)を確保するためには、工事契約をしてからでは間に合いません』ということです!

ではなぜ間に合わないのか?そんな疑問を解決させながら、私たちが欠かさず毎物件行っている木材検査~木配りまでの流れをみていきたいと思います。

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さて、まずは工事契約から2~3ヶ月程前、プランが固まったと同時に木材契約を行い、製材所へ構造材の段取りをお願いします。私たちは必ず軸組模型をつくり、部材同士の接合や継ぎ手、室内からの梁の見え方など様々な要素を検討します。

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工事契約が済んだ段階で、木材検査に行きます。今回のS邸で構造材をお願いしたのは、奈良県吉野の阪口製材所。人工乾燥が主流なこの現代において、自然乾燥に拘り、そして多くの特殊材を含めてストックしているのが特徴の製材所です。並べられている材はS邸、それ以外は自然乾燥中の材となりますが、これはほんの一握りに過ぎません。

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私たちはこの段階で住まい手にも見てもらうことをお勧めしています。一般的には構造材を段取りしている状態から見る機会は非常に少ないですが、この段階から携わっていただくと、自ずと住まいに対しての愛情が強くなります。

『この材料は寝室に見える材料ですよ!』会話が弾み、住まい手のテンションも上がりっぱなしです。今回は阪口社長と勝行さんにも立ち会っていただきました。

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さて、綺麗な材料を手に入れるための木材検査ではありません。木材の強度を決める上で重要な含水率(木材の中に含まれる水分量)とヤング(たわみにくさ)を1本1本計測し、品質を管理することが大きな目的です。立木の状態では元(木の根元側)から水を吸い上げているため、含水率も測る位置によって少なからずバラツキが出ます。そのため含水率測定(写真上)では、元・中央・末と1本につき3ヵ所を計測することで、平均値を取って管理を行います。その他にも注意点はいくつかありますが、木材を知ってこそだと言えると思います。

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木材検査を終えた後、建て方までのもう一つ重要な作業、それが『プレカット打合せ・木配り』です。プレカットは毎度お馴染み、松阪市のコウヨウプレカットにお願いしています。ここからは設計・プレカット工場・工務店の三者がそれぞれの立場から意見を出し合い、懸念事項を解消していきます。今回の工務店は木の家づくりを得意とするコアー建築工房です。ここからは必ず棟梁(大工)にも参加して頂き、建て方に向けてのイメージをつくってもらいます。ここでも軸組模型は欠かせません。およそ2時間みっちりと行い、午前が終了です。

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お昼は松阪牛で力を蓄え、午後からは待ちに待った『木配り』です。手分けして木材を並べていきます。4Mから最長6Mがメインの材料となるため、なかなかの重量があります。

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田尻棟梁と部屋内から見える化粧材を吟味して配っていきます。「番付」と呼ばれるこの作業、出来上がった時の空間を想像しながら行います。とてもワクワクする作業の一つで、私は大好きです。

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赤味勝ちの化粧材、阪口製材所の方々が長年大切に育ててきた材料を無駄に使うことはできません。私たちがしっかりと気を配って使わせていただくこと、それが『木配り』だと思います。

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杉の構造材以外にも、大黒柱を含め様々な堅木(広葉樹)を使用するのがエムズ流。今回はこちらの5本、クリやセン、ケヤキを段取りしました。真っ黒になっている材料も見えますが、これは宝物です。10年程寝かせてあったものを木材倉庫から選んできました。ここからべっぴんさんへ大変身、出来上がりをお楽しみに。

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着工から建て方までには決して十分な時間があるとは言えません。良質な構造材を手に入れるには少しでも早く段取りを始めることが必要不可欠となります。建て方までにこのような段階を経て、ようやく手に入れることができるのです。工事は多くの方にご協力を頂きながら進めていきますが、熱い想いを持った方々ばかりです。そんな想いを繋いでいくのも私たちの役目なのだと思います。

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おまけです、11月3日、文化の日。コアー建築工房では毎年恒例の感謝祭が行われました。いつもは真面目な表情(?)の現場監督大谷さんと田尻棟梁。子供たちに見せる笑顔がいつもと違い新鮮でした。現場でもたくさんの笑顔を振りまいてくれることと思います。

スタッフ 中根

自立循環型住宅研究会フォーラム全員参加!


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10月25日 大阪で自立循環型住宅研究会フォーラム2017が開催されました
Ms建築設計事務所の設計スタッフは全員が参加!

このフォーラムでは、建物の温熱に関係する測定やシュミレーションを基に各自の取り組みを発表します。
建物の温熱環をグラフで表すとこのようになります。地域、建物の環境や性能によって室内の環境は様々です。
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(グラフ左)京都市 改修前冬のマンションの温度変化:暖かい室内環境が維持出来るマンションです。

(グラフ右)兵庫県姫路市 在来工法の住宅:断熱材が入っていない箇所が目立つ建物でした。暖房を切るとすぐに室温が下がり温度変化が急激です。


こちらはエネルギー性能のグラフ(世帯人数別入力)
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グラフ上が標準的な家庭のエネルギー使用量です
下は、住ま手Kさんに一年間の光熱費をお聞きし、作成したグラフです。このグラフを見ながらどの様な使用特徴があるか、エネルギーについて考えます。

下の画像はサーモカメラ、窓の画像は見慣れた方も多いのでは無いでしょうか?スタッフの中根さんが冷蔵庫の画像を撮ってきてくれました。

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温度変化を視覚で確認すると、冬の窓断熱、夏の日射遮蔽の重要さが確認できます。

今回のフォーラムはこの様な測定を行い
自立循環型研究会 野池政宏氏 ゲスト講師の松尾和也氏を前に、建物の温熱環境をテーマに発表を行います。参加者は温熱環境に感心が高い、工務店や設計者などです。

◆フォーラム初日◆
まずはMs宮本「赤欅の家 改修前後の温熱環境比較」について解説。
改修前の建物調査の様子や、木部の劣化状況について紹介し、改修前と後の温熱環境比較を説明しました。

Ms新井「熟年層の温熱環境について」築10年目のお宅の温熱環境についての取り組みを発表致しました。

◆フォーラム2日目◆
Ms中根「Jパネルハウスの温熱実測と結果~木箱の家~」
通常行う温湿度測定のほかに、サーモカメラで室内外を撮影、室内の風速を測定し何故この家は心地が良いのかを解説しました。

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Ms久保「大型古民家の温熱改修」
建物詳細調査からの規模の大きな改修であったので、改修手法についての感心が高かったように思います。

Ms酒谷 「照明設備計画の実践について」
竣工後に照明の明るさを計測し、選定した照明について振り返りながら解説を行った。Msで作成した照明選定ツールソフトの紹介では参加者が写真をパシャパシャ、たいへん好評でした。

Ms上野「200㎡以下の木造高齢者施設」
この施設は構造材とJパネルに「おおさか材」を採用し地域に根付いた木造の施設です。敷地北側に開口部を配置している意図をゲスト審査員の松尾氏からも納得して頂けました。

Msの温熱講師の中野さん「自立循環型住宅の実践と実測 浜ノ町の家」
中野さんの計測に興味を持った施主の協力から、豊富なデータ解説をお聞きする事ができました。参加者の皆さんも大変勉強になったのでは無いかと思います。

2日間で13名の発表が終わり、発表者の中より最優秀賞の発表があります。

今年は、Msの温熱講師をして頂いている 水の葉設計社 中野 弘嗣さん、と、アトリエ・コ・ラボ 木村真二さんが受賞されました(おめでとうございました!)

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Msスタッフ全員で、有意義な2日間を過ごす事ができました。

スタッフ新井 

倉庫の変遷

もうすぐ11月、台風が立て続けに列島へ接近しています。皆さんは台風仕舞いをすでに終えられていますでしょうか。統計的に見ると、11月以降は台風が本州へ接近する可能性はかなり下がります。・・・ということは、今回を凌げば大丈夫!?工事の進捗にも関わるためそんな期待を抱いております。

さて、Msでは木材をストックし、彼らは今か今かと新しい住まいへ旅立つ日を待ち侘びています。そんな材料たちに欠かせない『倉庫』の存在を今回はピックアップ!

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Msの木材倉庫は幾つかありますが、こちらが事務所に一番近い駐車場倉庫。今から10年以上遡ると、このように活用されていました。間口が2.5m、奥行5mの小さなスペースですが木材がぎっしりと入っています。

その後は事務所の車台数も増えたことで、ガレージへと活用用途が変わっていきました。そんな中、今年の7月に車を一台減らすことになったため、元々こちらに駐車していたポルテの名前取り、『ポルテ倉庫』と名付けて木材倉庫としての用途を復活させることになりました。ただし、今回は扉を付けることで管理もきちんとできる体制をつくりました。そんなポルテ倉庫が出来上がるまでの一部始終を紹介したいと思います。

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今回工事を依頼したのは、羽根建築工房さん。担当は内山大工、とても丁寧な仕事ながらサクサクと仕事を進めていく姿はさすがの一言。

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今回は両開き折れ戸を事務所でストックしている材料で、かっこよく且つ使い勝手よく作るか、というのが目標。

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材料はお馴染みのJパネルや長良杉パネル、そして扉の面材には耐水性のあるサワラの本実板をチョイスしました。木材の規格寸法(長さ)が1.82㎝(6尺)と決まっているため、下部30㎝はさり気無く袴を履かせたようなデザインとしています。さて、最後は取っ手をどんな素材に、そしてどんな形状にするかがポイントではないでしょうか。

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折れ戸は取っ手が大きく握りやすい方が引きやすい!ポイントとなるようにこの部分のみ広葉樹の『タモ』を使用しています。こちらはもちろん内山大工に加工して頂きました。素地のままだとなにか味気ない・・・ということで、袴の部分のみMsカラーの赤を塗装することになりました。

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袴より上部はユーロクリヤー(大阪塗料工業)を使用しています。塗装有無での経年変化を改めて確かめたいと思い、右側部分は塗装を施し、左側部分は無塗装としました。庇の出は30㎝で東向き、今後どのような違いが出てくるか経過観察を行っていきたいと思います。

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袴はノルディックレッド(オスモ カントリカラー)を使用し、こちらは防腐材が入っていない商品のため、事前にウォーターペレント(オスモ)という下地処理材を塗り込んでいます。

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このような形で新しく生まれ変わり、これは住まいの変遷と似ているのではないかと感じました。家族が増えることで、個室(寝室)を作り、そして巣立ったあとにはリフォームをして新しい住まい方へと変わっていく。少しの変化を加えることで、とても使い易くなりました。今回は小規模な工事でしたが、皆さんもぜひ環境の変化とともに住まいにも手を加えてみてはいかがでしょうか。ぐっと生活が豊かになるのが実感できると思います。

スタッフ 中根

静岡県W邸増改築工事が竣工しました

10月も半ばを迎え、冬入り前となりましたが皆さまいかがお過ごしでしょうか。Ms事務所には冷え症&寒がりのスタッフが多く、ダウン着用率が急上中。。。日に日に冷たくなっていく風を肌に感じながら事務所に向かいます。

さて、今月の初旬に静岡県W邸の「改修」が完了し、竣工写真の撮影に行ってきました。撮影時の様子をご報告させていただきます。

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今回W邸の写真を撮ってくださったのは写真家の畑拓さんです。

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朝の9時から日が沈む18時まで1日かかりで撮影していただきました。長時間の撮影だというのに集中を切らさずレンズを覗き込む姿はさすがプロです!

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家具の移動など補助を行っているのはMsスタッフの中根です。

建物を撮るときは広角のレンズを使います。実際より遠近感が増すため、家具はレンズ越しに違和感なく配置しなくてはなりません。(これが結構大変な作業です。。。)

撮影開始時は悪戦苦闘していましたが、午後からの後半戦は2人の息もぴったりでスムーズに撮影が進みました。

内観の写真をちらっとご紹介します。(撮影スタッフ中根)

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畑さんの写真は1カ月後に頂けるとのこと

ホームページでも竣工物件でUPさせていただきますので皆さまもお楽しみに。

Msスタッフ 久保

建物詳細調査(香川県)に行ってきました

Ms建築設計事務所住宅医の有志が集まり、一泊二日で香川県に建物詳細調査に行ってきました。

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千里事務所を朝6時30に出発し、岡山県の宇野港よりフェリーに乗って現場へ向かいます。今回の調査員は総勢14名、事前に現地調査に来ていますが、スケジュール通りフェリーに乗船出来、ひと安心。瀬戸内海の美しい景色に癒されます。

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今回の調査は規模が大きく、効率良く調査しなくてはなりません。事前に調査班は役割が決まっており、図面や写真から重要な箇所を予測し作戦を立てた上で調査に挑みます。この事前準備がある事で、初めて行く馴れない場所でも効率良く調査を行う事が出来ます。

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一日目の調査終了。

車中では、小屋裏、床下担当者に蟻害の状況を確認したり建物の仕上げの話題がつきません。

調査二日目

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本日が最終日、素晴らしい建物で規模も大きく、まだまだ調査を続けたい所ですが限られた時間で効率良く調査しなくてはなりません。朝、昼の合間に全体ミーティングを行い最善の作戦を立てながら調査を進めました。

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帰りは、フェリーの最終便です。

調査に没頭するあまり、皆さんがフェリーに乗る事が出来るか?心配しましたが、無事に島を出る事ができ、ひと安心。

奈良、大阪、兵庫、四国方面より調査に来て下さった住宅医の皆さま、お疲れ様でした。今回も非常に重要な調査を行う事が出来ました。

Msスタッフ新井

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