南雄三メキシコツアー

9月末日から1週間メキシコシティに行ってきました。南雄三ツアー。業界(古い言い方)では、偏見と趣味性の建築マニアツアーとして有名です。(笑)私も5~6年前トルコへ同行いたしました。

バラガンといえば、あの土俗的メキシコのカラーとして「特異まれ」とまでいわれた建築家です。そして彼は生涯メキシコから出て設計してはいません。標高2300Mのメキシコシティ。個人住宅として唯一のユネスコ世界遺産であるバラガン邸。コートハウスの自邸です。

外観はとても地味です。

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本当かどうかはわかりませんが、この町ではお金持ちがいかにも贅沢極みを尽くした住宅は強盗に入られやすいとのこと・・・。お金持ちほどひっそりと住むのがここでのポイントだとか。

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中庭を望む十字のガラス窓。

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壁はRC+ブロック造。小屋組みはこの細かな梁の連続。

 

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そして居間から書斎につながる持出階段。

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2階の書斎からの見返しです。

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バラガンの庭は常に地元の火山岩の石が使われています。

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日本の金屏風にも似たパーティション。約4M近い天井と小屋組。

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バラガンのカラーは同世代のヨーロッパ:コルビュジェのカラーとはまるで違います。コルビュジェは新芸術、キュビズム、アートです。バラガンは土俗的で深遠です。本で見ていたバラガンのカラー。これは決してアートのカラーではないことが現地の風景でよくわかりました。


三澤康彦

尼崎T邸竣工いたしました

台風10号が去った9月、秋風の冷たさを感じる日が3~4日続きましたが、

まだまだ残暑の厳しさを感じる大阪です。

植栽は尼崎から近いこともあり、宝塚にある尾崎春蒼園にお願いする予定です。

いつもは竣工と共に植栽もするのですが、こう暑くては植木にダメージがあり過ぎます。

その為、9月の末頃を予定しています。

このT邸のご主人、大きな声では言えませんが、植栽のプロなのです。(仕事がです)

尼崎は戦後住宅地として開発された場所なので隣近所、密に住宅が迫っています。

北入りのこの住宅に植栽を豊かにしたい。

町のシンボルツリーとなるような街並みとしたいなど気持ちはいっぱいです。

なので今回は外観はパスします(第二部に続きます。乞うご期待)

 

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Msの家は作りは都市の中に森を創ることです。

消防上の規制があり、この場所は準防火地域です。

外部廻りは防火規制が多いですが内部はいっぱいの木の空間で出来ています。

2階がLDKです。

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玄関土間から踊り場付の階段を上がるとこの2階です。

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最近Msでは、階段部分にも建具をつけています。

夏場、1・2階がオープンだとエアコンの冷気全て1階に逃げてゆきます。

この引き戸を閉めておけば万全。

生活の工夫です。

Msの定番、床・階段板は国産のクリです。

いつもお付き合いしている福島県の「オグラ」で入手しています。


1階の個室はサワラです。

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赤味の多いこの天井板・床フローリング

とても素晴らしい材料で惚れ惚れします。


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引渡の風景です。

これから数十年のお付き合いが始まります。

メンテナンス、業者リスト、緊急連絡先等、コアー建築工房の担当者が伝えています。


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2階トイレ、床はサワラの漆仕上げ。

壁は珪藻土左官塗、手洗い器は糸井康博さんの特注。


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サワラ、ブラックウォールナット、珪藻土の構成・コントラストが美しい。


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玄関土間は土足でそのまま南庭に出られます。


そしてサプライズがこれ

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Ms担当者が私に黙ってJパネル、ブラックウォールナット、デッキ材等の端材を使い

大工さんと意気投合し、馬(午)年生まれの住まい手とお子さんへ木馬をプレゼント

こんなにいいものだったら私も一口乗せろアホ!(笑)


三澤康彦

千里山の家 -改修工事-

棟上げからちょうど4ヶ月が経ち、千里山の家が竣工いたしました。

住まい手は雑誌を見てMsのことを知ったとのお話をお聞きしています。偶然にも同じ吹田市内に位置するMsを見つけたところから今回の改修工事がスタート(ご縁)です。

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前回Ms日記報告と同じアングルからです。既存構造材を活かしながら構造補強を行い、大幅に耐震性能をアップさせています。そして約50年前の建物ですから、改修前の温熱環境はもちろん無断熱状態。高性能断熱材を十分に充填し気密(防湿)シートと併せることで、真冬(2月頃)でもエアコンを使用せずに室温15度を確保するレベルまで引き上げています。

参考値:UA値 3.70W/m2K → 0.64W/m2K、Q値 10.17W/m2K → 2.12W/m2K

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今回は改修工事のため真壁仕様ではなく、大壁仕様を主体とした空間になっています。天井は赤味を揃えた杉板が美しいです。

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シエスタソファはMs定番カラーを気に入っていただき、赤色を採用しています。ブランケット類をソファ下部に仕舞うことができる引出付きです。

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キッチンは引出し収納の量や大きさ、タオルバーの巾・高さ・径まで細かい部分まで全てヒアリングを行い、住まい手の使い勝手に合わせてカスタマイズ。ステンレスとキッチンパネル(白)の組み合わせがすっきりとした印象となっています。

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屋内物干室は一部増築(4畳程)です。こちらも住まい手の身長に合わせて物干竿受けを取り付けました。現在の仮住まいでは手が届きにくいのだとか・・・そのため通常より低めの高さにしています。雨の日も気にせず干すことができるため、今後の活躍に期待です。

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玄関ホールではケヤキの八角柱がお出迎え。リビングへと続く李朝風引戸はMs定番の一つとして空間にアクセントを与えてくれます。階段下が空いているのは・・・もちろんルンバ君の通り道です。

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2階の勾配天井は全て垂木・Jパネルが現しとなり、木の香りが心地良い空間です。DSC_0587

換気窓を設け、夏の暖気をこちらから排出します。近年の暑さを考えるとマストな設備です。

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今回寝室の床板にはサワラを使用しています。程よい堅さと柔らかさを併せ持ち、誰でも裸足になりたくなる足触りは最高です。鳥取大山まで検品・仕分に行き、良材~並材まで使用する場所に優先順をつけることで満遍なく張っています。

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新旧の対比です。既存建物下屋部分が斜面(道路側)に近接して建っていたため、大きく減築をしています。そのため改修後の外観はすっきりとしたカタチに変わり、構造体(架構)も整えられました。下屋の上に載っかるようにして設置されていたベランダは雨漏りにより構造材・内部天井は朽ち果て被害は甚大でした。改修後は吊バルコニーとして再生し、軒下に取り込むことで雨からも守っています。

50年大切に守り、繋いできた住まいをさらに50年先まで繋ぎます。これこそ住宅医の仕事と言えます。

スタッフ 中根

三澤家の朝食

三澤家の食事の量は何度かブログでUPさせていただいてます。

8月に入って日の出が少し遅くなってきていますが、私の起床は常に3時、4時です。前夜、スタッフがその日の図面を私の机に置いて帰ります。それを私が赤のペンシル太字で訂正してゆきます。約1時間後、それぞれのスタッフの机の上には赤ペンチェックしたものが並びます。時には過激な文章が・・・。ここには書けません。(笑)


リラックスするために早朝風呂は私の日課です。6時前に戻り、おもむろに朝ご飯にかかります。早々と「まったけ(松茸)ご飯」です。スタッフの分もきちんとおすそわけをつくってありあます。ここ5~6年は朝食は私がつくります。三澤家の朝食は朝3時、4時から仕事場に入っているため一般家庭の夕食のボリュームです。朝からけっこういただきます。


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松茸ご飯、揚げ・鶏肉のだし汁です。風味があります。5合炊きましたが全く残っていません。全くスタッフ食べるのは二人前です。(スタッフの仕事量は・・・。です)苦笑


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事務所のグリーンカーテンで植えてあるゴーヤの収穫です。カボチャスープと一緒です。

 

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大阪南部の阪南市で改修の仕事をしています。魚屋さんで「したびらめ」を買ってきて、トマト・オクラのあえものサラダと一緒にいただきます。

 

Msは朝、スタッフが8時には全員揃っています。朝一番がその日の仕事のすべてを物語ります。ある設計事務所のパターンは、だいたい朝10時以後の出勤の所が多いようです。そこから工務店に仕事の段取りのTELをしても、もうすでにその仕事は終了しています・・・。

仕事が後の祭りにならないように、朝一番から、現場で働く大工職と同じ目線で仕事することが大切なのです。

 

三澤康彦

サワラの検品【鳥取県大山】

Msの得意は、何といっても木材を全国の林産地から発掘してくる能力です。

木造住宅の設計者は、基本設計・実施設計の図面を描き、木造建築を得意とする(?)工務店に施工を依頼します。それが普通です。当たり前です。しかし、Msは全国の林産地の仕事を熟知しています。Msでは、木材のほとんどを支給しています。

最近は、「地産地消」という言葉を聞きます。「川上から川下へ」という言葉も耳に心地よく聞こえますが、そう都合良く、近くにいけば木造住宅の部材となる良材を供給してくれる産地はありません。普通の木材はどこにでもあります。どこにでもある木材を普通に使用している産地のものを、Ms三澤は使用しません。

「エクセレント」良材でお値打ちなものでなければいけません。設計のデザイン、耐久性、断熱性能が優れているのと同格に、木材も優れたものでなければいけません。

それゆえ、Msは得意な木材を供給できる産地のものしか使用しません。木材はすべて私の眼識を通ったものしか使用しません。工務店に木材を支給します。「この木材で工事してください」と、木材を吟味することも設計行為におけるデザインです。

 

鳥取県のレングス(Jパネルの製作工場)の近くでも、サワラは出てきます。

16㎥ほど私が買いました。【原木購入】  原木を買って、製材・人工乾燥・本実加工します。

 

この分量、約10%がゴミとなります。(ゴミといっても、チップ材として利用できますので・・)

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1枚1枚、検品してゆきます。(写真はMsスタッフ)

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ロットごとにまとめてゆきます。

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(ア)15mm フローリング用_節の少ないもの、多いもの

(ア)12mm 壁用 などを含めて、一枚一枚の木材をすべて自分の目で確かめながら、これからの住宅用の部材としてストックしてゆきます。

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三澤