木の住まいをデザインする建築設計事務所

Ms日記

A邸(千葉県市川市)の構造材検品を行いました :2011年5月23日

春の陽気を飛び越えて一気に夏を感じる大阪です。
Ms事務所の夏の風物詩〝ゴーヤカーテン〟も日差しを受け、すくすく育っています。
スタッフの昼食になるまで毎年天然カーテンとして大活躍してくれます。
今年は鉢植え(Jパネル製!!)も新調し準備万端です。


さて、今回は新しい物件のご紹介です。敷地は千葉県市川市。現在マンションにお住まいのご夫婦お2人の「木のすまい」です。住まい手さんであるAさんは、MOKゼミ東京を受講頂いていました。MOKゼミとは一般の方を対象に、三澤がコーディネーターとして様々な分野の方(温熱環境、防火構造についてetc...)と対談形式で行ったセミナーです。今年は場所を関西に移し、MOKゼミ神戸として開催中です。お気軽にお問い合わせください。


閑話休題。
そんなA邸の構造材検品に行ってきました。
いつものMsの構造材検品と少し風景が異なります。
杉ではありません。クリ材の山です!
材木のストックを所有するMsではよく、
杉の構造材とは別に堅木の大黒柱やカウンターを、
木の住まいのアクセントとして用います。
A邸では住まい手さんのご要望もあり、ふんだんに堅木を構造材として用いる計画なのです。



クリなどの堅木はMsのストックとなってから5年以上経っています。つまり5年以上天然乾燥状態、ということです!今か今かと使用機会を待ち望んでいた堅木たちをリフトで運び出してもらいます。天気もよく他のストックしている材木の天日干しも兼ねることができました。
こちらもよく天日干しされた永田氏(右写真左手)はインターン生としてMsに来ている材木屋さんですが、Msのストックを見て驚かれていました。永田氏曰く、「困った時はMsさんに発注します!」


全てのストックを出したところで検品作業の開始です。含水率は15%内外、ヤング係数も4本がE130と好成績をたたきだしていました。(その他の材もE90、110)
何とも、選手層の厚いMsの材木ストックです。頼もしい限り!計測と同時進行に三澤が木配りを行います。1本1本転がし、どこに用いるか木材との〝対話〟で決めていきます。

今から青空の下のクリの梁・柱が楽しみです。
 
 

MOKゼミ神戸 :2011年5月13日

先月のお話になります。神戸で『MOKゼミ神戸』というセミナーを開催しました。会場は北野にあるトアロード・リビングス・ギャラリーさん併設のトアロード・リビングス・スタディオ(写真上)






写真下2枚はギャラリーの様子。オーナー高井さんの目利きによるセンスのいい暮らしを彩る"もの"がところ狭しと並んでいます。ご縁があってこちらのスタディオを貸していただくことになり、開催するセミナーは一般の住まい手さんを対象に、『心地いい木の住まい』について分かりやすくお話する講座です。今のご時勢、ネットで検索すれば様々な情報が手に入ります。例えば「木の家・自然素材の家」などと検索すると無数の工務店、設計事務所のHPへ繋がります。とても便利ですね。でもどの情報を選べばいいのか、何が正しいのか正直分からなくなる・・・という方、案外多いのでは?『木』とひと言で言っても、とっても奥深い世界ですから。パソコンの画面からでなくリアルな情報を、生の声で直接顔を見ながらMs事務所だからお伝えできる事がたくさんあります。


そんな思いから、開講した第1回目の講義は鳥取・智頭町にある製材所㈱サカモトの坂本トヨ子社長とMs三澤康彦とのコラボセミナー!智頭の山のお話、サカモトさんが力を入れている家具やブラインドのお話、とにかく"やま(生産者)"と"まち(エンドユーザー)"を繋げたいという社長のお気持ちが伝わってくる講義に参加者のみなさんも熱心に耳を傾けていました。たくさん持ってきて頂いた杉材のサンプル(これが本当にきれいな材でした)を手にとり、お茶を飲みながら質問・談笑、穏やかに時間が過ぎていきます。MOKゼミ神戸は定員20名の少人数制なので、雰囲気も和やか。緊張感あるMOKスクールとはまたひと味ちがいますね。



後半は三澤康彦から"木"という材料について、そして木の価格について。直接林産地と20年以上お付き合いしていますのでこれらの話は三澤氏に勝る方はなかなかいないと思います。とても分かりやすくお伝えできたのでは。参加者の方も興味津々!木の価格ってブラックボックスみたいなところがあるので、確かに興味ありますよね。今、日本の杉材(構造材・芯持ち特一等材)の価格は同じ体積に換算すると大根やお豆腐と同じ価格(もしくはそれ以下)になります。家の骨格といえる構造材が、です。ちょっと驚きの価格ではないでしょうか?国産の無垢材で家を建てるというと高価なイメージがありますが、決してそんなことはないです。ですから、皆さんにも是非日本の山の木で"心地いい木の家"を創っていただきたいと思うのです。

そのために知識を蓄える!『MOKゼミ神戸』ではそのお手伝いをさせていただきます。
次回は三澤文子氏による木造住宅の改修のお話です。詳しくはこちら
ここ数年木造建築病理学をライフワークとし、数々の改修物件を手掛けている三澤文子氏。今、日本で丁寧に・熱心に木造住宅の改修に取り組んでいる建築家のひとりだと思います。興味のある方はどうぞ奮ってご参加ください(まだ定員の空きはございます)
 
 

胡桃山荘現場~安曇野の春 :2011年5月 6日

4月に胡桃山荘(施主:三澤康彦)の現場へ行ってきました。伊那の山々はまだ梅が咲いていました。そして山々にはこぶしの花が信州の遅い春を告げます。
現場は河川のそばにあります。信州は水路がとても多くそれにちなんでの人名も澤の名のつくところが多いのです。施工が北沢建築、土地の持ち主が桑澤さん、神主さんのお名前も「澤」の字がついていたと記憶しています。おまけに、最寄り駅がJR飯田線の「沢」駅です。歩いて5分と便利がよいです。私は信州が実家ではありませんが三"澤"です。何かご縁を感じます。(私の祖先も元は大阪府下の山中渓というところの出身だそうです)

北沢建築の北澤会長、社長と私で3月に地鎮祭を行いました。
盛土、地盤改良も終了し、これから基礎工事です。工事中であることの看板も立ち、ひと安心です。



ちょっと足をのばして安曇野まで行きました。今井兼次が1958年に建てた碌山美術館を訪ね多くの市民たちと一緒に創ってきた施設を観た。この木造は自力建設で建てたと書かれている。




途中、わさび畑を見た。今は一面わさびの花が咲いている。私はこのわさび、山歩きする中で野わさびの生えている場所が直感として分かるのです。他の人にとってはただの山草にしか見えませんが・・・。私の特技のひとつです。写真は「大王わさび農場」です。



駒ヶ根のある旅館に宿泊した。外の景色はまだまだ山間の町、春がようやく来るといった枯れた山の中で緑の筋を見つけた。沢があり、水脈沿いに何かが自生している。直感で『わさび!』である。さっそく喜び急いでビニール袋を持って3・4株戴きました。



次の日の夕食は天ぷらです。私が調理長になり、その場で揚げてゆきます。ワインが進んでとても美味しく頂きました。コゴミ・タラの芽・ウドなど早春の信州の味も戴きました。