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「宙」の文字に込めた想い ~「大石華表堂」より掛け軸が届く

去る2月の中頃、岐阜県美濃市の表具屋さん「大石華表堂」さんに注文していた、掛け軸が届きました。

「大石華表堂」さんは、美濃紙の産地である美濃市の、うだつの上がる町並みの中にある明治時代から続いた表具屋さんで、私がアカデミーにいた頃から、表装のお仕事について、代表の大石さんに、教えて頂いたりしていた関係で、その後も、何度か掛け軸をあつらえたりしておりました。今回は、頼まれの、あつらえではなく、マイ掛け軸をつくってもらったのです。
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実は、モデルハウス「コバケンラボ」(2013年竣工)で、書家・青雨氏に書いて頂いた、「宙」の文字、一枚余分に書いていただいたものを、大石華表堂の大石さんにお願いして掛け軸にして頂きました。と言いますのも、青雨氏は、2016年に急逝され、もう書いて頂くことも出来ず、この「宙」が引出しの中に眠っていたのを思い出し、「日の目を見てもらおう!」という思いがあったからです。

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さて、届いた掛け軸を広げてみれば、地と中廻しの配色も素晴らしく、どのような床の間にも合いそうです。
水色の地の色は、水色といっても落ち着きのある、品のある色味です。
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近づいてみると、中廻しは、地模様のある布地で、大石さん曰く「絹地のいいものを使っています。」とのことでした。

「宙」は、調べてみますと、中国の哲学書に「宙」は時間、「宇」は空間をあらわす。とあります。そして次第に「宇宙」をイメージして、「宙」は「そら」とも読まれるようになったとのこと。
春先から想像もしなかった世界の様子を知るにつけ、この「宙」という文字が大事に思えるようになりました。

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この3月末に完成した、大阪ガスNEXT21改修住戸「風香る舎」の和室、床の間にも、この「宙」の掛け軸を飾りました。
宇宙の中に生きる謙虚さで、自分自身の生活や、仕事について、じっくり考える時なのかもしれません。

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そうそう、この床の間の欅は、奈良西大寺の梅田工務店の梅田社長から譲って頂いたもの。
良い目合いの欅です!

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そして、香炉が、床の間に飾られました。鳥の形のつまみが何とも可愛い。鳥は、この「風香る舎」のテーマに合致しています。

この香炉の作者は、大阪芸大の建築学科出身の陶芸家、糸井康博氏。
大阪芸大卒、と言えば、MsのOB、小泉宙生氏(スウィング)の、「宙生」と言う名前、
今更ながら、いい名前ですね。


(三澤文子)

緑がつながるように。~文京区ウマハウスの植栽工事

28日火曜日、2月末に引き渡しが済んだ東京文京区の「ウマハウス」、待ちに待った植栽工事が行われます。

天気も良き朝、植木類を積み込んだトラックが到着、早速、造園の職人さんが動き始めました。

緊急事態宣言発令中により、大阪から動けないため、現場には行けませんが、逐一ラインに写真が送られてくるので、このように問題なく、現場状況が把握できています。

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あら。持井工務店の現場監督・苫米地さんが、今日は、くつろいだボーダーのトレーナーで、寝癖もついている。と思ったら

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3歳保育園児が現場監督の格好です。保育園休園で、造園の現場体験ができています。

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狭い植栽スペースではありますが、南の窓に樹木の枝葉が内部から見えるようにと、枝ぶりを考えて選んでくれたアオダモの株立ち。

枝の微妙な方向を見定めているようです。

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玄関ドアの前には、ポスト+宅配ボックス+ゴミの仮置き場が組み込まれたRCの箱塀があります。

その上は、造りつけの植木鉢になっていて、リクエストの盆栽がつくり込まれていきます。

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子どもの目線ではこんな感じ。小さなお山の景色が見えてきます。

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夕方に近づき、夕立のような雨も降ったようですが、そんな中、盆栽も完成です。

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スロープの脇にも、草が入って、東のお隣の緑のラインと上手くつながりました。

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道の西側を見返せば、通り沿いにつながる樹木が、何とか途切れずに緑のラインができました。

緑が多いこの辺りは、とても環境が良いところです。

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「ステキなお庭ができましたね。」と声をかけてくれたご婦人とか、樹木のアオダモが「イチローのバットに使われる木。」であることを教えてくれたというご近所にお住まいの方。

木が植わったことがきっかけで、お話する人もだんだん増えて、ようやくこの地に根付き始める。ということでしょうか。

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翌朝は、植木職人さん風に早変わりした3歳保育園児。

きのう目にした植木職人さんになりきっているのかな?

(三澤文子)

"しそうの森" 山見学

Ms日記をご覧の皆様。初めまして
4月よりMs建築設計事務所に入社しました。
中尾 瞭允(なかお あきちか)と申します。今後ともどうか宜しくお願い致します。

早速Ms日記を書く機会をMs所長の文子さんより頂きました。
Ms日記をご覧の皆様はMsの活動をよくご存じかと思います。しかし、新入社員の私はまだまだMsのこと、木材のことを知りません。
まだ木造建築というものに向き合った時間は浅く、己の知識力の無さを日々痛感しております。
故に知識欲というものが日々湧き上がってくる、とてもいい環境でお仕事させて頂いております。

そんな新入社員の私が早速、林産地の見学に行く機会が訪れました。
やはりこの目で木を見るという経験が木を知る、Msの設計を知る一番の近道だと強く思いました。

こうしてMs日記という媒体で読者の皆さんに伝わるよう発信する。この作業も今週学んだ復習になり
現在(4月24日 金曜日午後)楽しくMs日記を推敲しております。

見学の様子を今週のMs日記の記事とさせて頂きます。
しそうの森 山見学

霧.jpg山へ登る目的が木。これが私にとって新鮮な経験です。

兵庫県神崎郡神河町にある山田林業さん所有の 山へ杉の見学へ行きました。
山田林業の山田さん、しそうの森の木の三渡さんに案内していただき 水の葉設計社の中野さん、Msスタッフ(三澤、宮本、中尾)が参加しました。 見学の様子を写真と共に説明させて頂きます。

視察.jpgあいにくの天気です・・・山の厳しさ 自然の豊かさを身に感じます。地面はぬかるんでおり、たまに足元をとられます。

八寸梁 葉枯.jpgこちらは葉枯らしの様子です。葉がついた状態で約半年間寝かせます。 すると葉っぱ経由で白太の水分が抜け木の含水率が低下し、構造耐力上強い木ができます。 また製材所へは樹皮がついたまま運びます。 すると白太が綺麗で割れが少ないそうです。 しかし、気を付けないと5月頃に 虫が入るそうなので タイミングが大事とのことです。

この山の杉は樹皮が薄く赤身の比率が広い という特徴が窺えます。
そしてこの丸太からは120×240の赤身の 梁が取れるそうです。梁せい 240㎜の材をとるには+60㎜の径の丸太が 必要です。

霧.jpg霧がかかる山の様子です。

霧がかかる山は木に苔がつきます。 三渡さん曰く、苔が付くといい木がができるそうです。ここ播磨の山にも霧がかかります。

苔様子.jpgその霧によってできた苔の様子です。根本(元口)に苔が付いています。 樹皮には青白い苔が付いているのが窺えます。

ガラ.jpg地面の様子です。

地面にガラ(石)が落ちています。 ガラが多いとミネラル分が多く 木の根が育ちます。 よって地滑りが起きにくく、 強い山となります

ゼンマイ.jpgここで森の植物達を紹介します。

"ゼンマイ" 珍しいシダ植物です。
カメラのピントが合ってとても可愛く撮れました。我ながら良い被写体です。ゼンマイの料理もあるそうで是非食べてみたいです。

みつまた.jpg"みつまた" 一万円札の材料です。これが一万円札の材料なのか、と驚きました。山のあちらこちらで咲いています。

三渡さん、山田さん.jpgしそうの森の木、三渡さん(左)山田林業、山田さん(右)


私にとって初めての見学でした。案内して下さった山田さんに感謝、色々木の知識を教えて下さった三渡さんに感謝します。入社から僅か二週間でこんな新鮮な経験をすることができるMsの環境にも感謝です。この経験はこれから木材を取り扱うにあたって大きな緊張感と責任感を持てました。同時に木造建築の奥深さを知ることができました。これからお仕事に携わっていく将来を想像するとワクワクが止まりません。
ご精読ありがとうございました。
 Ms中尾

Ms オリジナル照明 ~ 木の家に馴染む、上質でシンプルな灯り

「LED電球は省エネであるし、これは積極的に使わないと!」という機運になって、かなりの年月が経ちました。そんな中でいつの間にか、照明器具メーカーのカタログには「あれ、電球がきれた。では電球を交換しよう。」といったことが可能になる器具は、ほぼ姿を消し、器具と電球が一体になった製品が主流になってきました。

これでは、電球が切れたら、器具ごと交換しなければなりません。白熱電球や蛍光灯の時代は、数百円での電球の交換で済んだのに、数千円、数万円の器具の交換となる訳です。
「LEDは15年以上、切れませんから。」との説明も、「15年前って、つい最近のことだけど。」と言い返します。
15年だろうと、30年だろうと、器具ごと取り換えるという発想にはなじめません。
そこで、私たちは、ロングライフデザインの照明部品「ガイシ」を使って照明計画をします。名付けて、「Ms照明デザイン」です。
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灯りが消えている時と、ついている時を並べてみました。
天井板に取り付いている陶器製のガイシE26、それに、乳白のボール電球が付いています。
今は、こんなLEDランプのボール球も手に入ります。

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これは可愛い ガイシE17。E26が普通の大きさLED電球用で、E17はミニ電球用です。2つ付いたビス穴が、絶妙に可愛いのです。
可愛いミニ電球というと、暗いのでは?と心配されますが、明るさの単位ルーメンを把握すれば、問題ありません。

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このキッチン、シンクの上は E17のガイシが2個で 760ルーメンのLED電球が2個ですが、調理作業に全く問題ありません。

ルーメン(lm)とは明るさを示す単位の1つです。明るさを示す単位にはおなじみのワット(W)がありましたが、現在では照明器具の多くがルーメン表記を採用しています。

なぜかというと、そもそもワットとは、明るさではなく消費電力を表す単位で白熱電球の性能を示すにはいいとしても、LED電球は、少ない消費電力で強い明るさを出すことができるので、LEDの性能を表示するには不便ということらしいです。

それにしてもダウンライトも器具ごと替えるとは嘆かわしいことです。しかもそれらは安物に見えるのは何故でしょう。LED電球を取り換えることが出来る既製品のダウンライトもありますが、前者に比べお高いので、コストを抑えるために、器具ごと替えるタイプを皆さん選ぶことになります。
そこで、Msデザイン照明は ただ天井に穴をあけるだけのダウンライト、その名もMOKダウンです。
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さりげなく上品でシンプル。天井の中に木の箱が仕込まれていて、天井板には丸い穴(90φ)をあけるだけ。これは、大工さんがつくる造作照明器具となります。

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これは、「満月一文字」という名の天井照明でもあり、点検口でもあります。アクリルと真ん中の桟を外すと、450㎜φの点検口になります。天井裏を照らすライトが今、廊下に向けた灯りになっているという訳です。

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大阪ガスの実験住宅NEXT21の「風香る舎」の和室には、「シラザキ」という名の和風照明器具があります。これも大工造作照明のひとつ。中には、E17のガイシ4個と、LEDミニLED電球が4個入っています。

ご紹介の最後は、「シンカンセン」
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杉材を、シンカンセンN700系の形に加工して、それに漆塗りを施します。ランプは透明ガラスのレトロランプ。こんなLEDランプもあるのですね。

この照明計画では、照明器具代が 既製品使用の、十分の一になります。安くても上質にみえるなんて、こんなに素敵な方法はありません。ただし、この手法は 木の家だからこそ、最高に馴染むのですが。

(三澤文子)

Ms式プレゼンテーション

3月28日に行われたプレゼンテーションに参加しました。依頼者が希望される住まいを、見える形で説明する大事なプロセスです。このプレゼンテーションをもとに、理想の住まいと暮らし方がつくられて行きます。今年から非常勤・リモートワークの私にとっても初めてのプレゼンでしたが、Msの設計の、密度の高さを実感する1日となりました。

まずは事務所で図面と模型による説明。1/50の模型は、前回のMs日記に登場したインターンの松岡さんと、大学生のアルバイトの逢坂さんが作成したものです。テーブルや椅子などの家具も用意され、ご両親と同席された小学生のお嬢さんが、見た瞬間「わぁー」と小さな声を上げられました。

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事務所でのプレゼン後は、所長・三澤の自宅に移動し住まい手と一緒に昼食を取ります。自宅での食事は、お腹を満たすだけでなく、木の住まいの良さもゆっくり味わってもらうことができ、一石二鳥なのです。

食事を終えると、三澤が家の中を案内します。図面や模型では十分に伝わりきれない空間の感じや、細かな高さや広さなどの寸法を実感してもらいます。平屋を希望されている住まい手でしたが、高さの低い階段が気に入られ、家の中に高低差をつけてみたいとおっしゃっていました。

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次に豊中市に昨年完成した住宅を見学し、続いて堺市の深井展示場へ移動。Msがインテリア改修を行なった、株式会社コアー建築工房のモデル住宅を見学しました。ここでも三澤が細かく説明をし、住まい手の持っているイメージを、見える形に引き出していきます。

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このモデル住宅にはクルミが床材として使用されています。このクルミをとても気に入られた住まい手。実際に触れて体験してみないとわからないことは、たくさんあります。

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ご両親があちこち真剣に見学している間、お嬢さんはこの小さなスペースで、まるで自宅にいるかのようにくつろぎ、ビデオ鑑賞していました。denと呼ぶ、静かに勉強や趣味に没頭できる一角。きっとこのスペースも新しいお家の中に造られることでしょう。

Ms事務所で12時に始まったプレゼンは、コアー建築工房のモデル住宅で17時に終了しました。平屋にどのように高低差がつくのか...今後の進展が楽しみです。

村上洋子

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