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ヘルメットのような複雑屋根~東京こひなたハウスの版金工事が進行中

前回記事はこちら 

こひなたハウスの施工は千葉県船橋市の持井工務店さん。今回の台風被害の影響は少なからずあったとのことで、台風19号では、加工場の一棟が大きな被害となり、使用不可能なったそうです。

そんな状況の中、こひなたハウスの屋根・外壁の板金工事も着々と進行しています。

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屋根はガルバリウム鋼鈑一文字葺き。写真のような緩勾配で素直な屋根かと思いきや、南面、前面道路側はこのようなヘルメットのような形。急勾配の面が数々ある、という複雑ぶりです。道路斜線や北側斜線の制限を克服した結果の形です。
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そんなことで、合成写真のようも見える下の写真も、屋根の施工中のもの。

複雑であることが見て取れると思います。

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今回、一文字葺きで、はたらきが400㎜。大きなパーツの一文字葺きを、いつかやってみたいと思い、実現しています。
また、ここ10年ほど、こげ茶がベストカラーと思っていていましたが、今回は茶色を選びました。チャンスがあれば使ってみたい。と、最近感じていた色です。
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いまや熟練板金職人も少なくなり、「目指す屋根や壁の表現が実現しない。」といった経験をしたこともあります。しかし、北杜工業の熟練職人・田山さんは、頼もしい腕前。屋根の中に入りこんだ、3階のバルコニー廻りの壁の施工を行っています。5.JPG

さて、屋根の施工もほぼ終了し、壁の施工に入るのですが、板金と杉板との取り合いで、田山さんからの質疑がありました。

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そこに参戦した、棟梁の山崎さん、そして監督の苫米地さん。
あわせて4人で、板金と木の取り合いについてケンケンガクカク。

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道も狭くて、ご近所さんが近い敷地周辺なので、このような大きな声の議論が、ご近所さんに聞こえているのではないかな? と、後から、ちょっと心配。
でも「みんなで話し合って造るつくりかた」が、「木の家をつくる」ということだと思っているので、ご近所さんにも、そんな熱意を、解ってもらえないかな?などと、希望的に思っていました。
さてさて、屋根・壁から床の仕上げの決定です。
なんと今回テラゾーに挑戦。こんな見本帳があったのですね。興味をそそられる見本写真が満載です。

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失ってしまいそうな職人の技を使った家にしたいと思います。
大切な技を、失わないように守るのも、設計者の使命だと思っています。

三澤文子

古民家改修の建具を考える @広島県庄原市 長者屋

[長者屋 過去のMs日記は こちら ]

9月にオープンした古民家の宿:長者屋。 

本日は、「建具」を切り口にレポートしたいと思います。

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上写真は、長者屋の玄関扉です。

古民家の改修では、「建具」がネックとなることが多く、築200年を超える長者屋でも、色々な工夫を行いました。

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上写真は、外観です。
建具を考える際、古民家の持つ風合いに"どう調和させていくか"が重要です。
違和感なく、自然な印象に仕上げたいところです。

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玄関扉は、上写真の様に、新しく地元の杉を用いてつくり直しましたが、
デザインは、あえて周辺の既存建具の意匠(寸法・桟割り)を踏襲しています。

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次に、「塗装」です。
既製品の塗料を用いると、どうしても艶感が強く出てしまいます。
今回は、「柿渋+黒ベンガラ」を調合して、経年変化した古色に近づけました。

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塗装には、奥田さん(長者屋の施工工務店)、
Msインターン生の藤田君も参加してくださり、終始、楽しく作業を行いました。
上写真は、玄関横の板戸です。
こちらは古い建具を縦桟で補強して、新しくガラスを入れて再生しました。


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建具を「転用」することも、一つの方法です。
上写真は、土間内部の様子ですが、外部の雨戸(戸袋の中で使われていない板戸)を、内部に転用しました。

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上写真の格子戸も、「転用」です。
プラン変更に伴い、行き場を失った格子戸に、アクリルを入れて、
浴室の吊戸として活用しています。

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赤い扉は、地元の建具屋さんからの頂きモノです。(笑)
漆塗りの古い建具で、品があり、価値の高いものですが、
現代の住まいではかえって使い勝手が悪く、持て余していたものを、
長者屋に活用させて頂きました。
枠は、「ベンガラ+柿渋」で塗装しています。

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一方、寝室など、新しい建具(障子戸)についてはモダンにすっきりと新調しています。



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上写真は、和室の欄間開口部です。
一見、古く見えますが、排煙対策も兼ねて、「煤(すす)竹」を用いて新しくつくりました。


古民家改修と、建具について。
現場では、思いがけない発見や学びが沢山ありました。

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秋も深まった11月。長者屋の夕暮れ時の写真です。

11月10日には、
庄原市比和町・高野町において、大きなイベントが開催されます。

比婆いざなみック~比婆いざなみ街道マラニック~

長者屋も中継ポイントとなっていますので、沢山の皆さまに見て頂ける機会となります。


上野耕市

秋の夕べの「アンリ」さん ~ Msの一角にあるパン屋さん

「秋の日はつるべ落とし」というように、夕方5時過ぎになると、あたりは一気に暗くなってきます。7時過ぎまで明るく活動出来た夏の日が懐かしく思い出されます。

Msの一角にあるパン屋さん「アンリ」は夕方5時が閉店時間ですが、5時前になるとほとんど売り切れになり、スタッフさんが片づけ作業を始める様子が、庭越しに見えます。

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「アンリ」は、アップルパイが美味しい大阪北摂(豊中・箕面・吹田)では人気のパン屋さん。朝9:30から18:00までが営業時間で、住宅地に馴染むお店です。

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こんな住宅地にパン屋さんがあっても、お客さんは来るのだろうか?と、開店当初は心配しましたが、それはとりこし苦労。徒歩で来ることができる店として、比較的高齢の方々には、とても便利が良いようです。ご近所の方々が、かなり利用していて、今日も、お店の棚のパンは、すっかり売り切れてパンの姿が見えません。

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「アンリ」の前には吹田市立のこども園もありますし、春は桜並木ですから、立地としては良いのかもしれません。

「アンリ」のオーナーは、三澤康彦さんの山登りの友人。だからこそお貸しているのですが、そのオーナーはタイでオープンした「アップルパイ」の店が大人気で、最近、顔を見ておりません。

毎朝、9:30に「アンリ本店」からパンが運ばれてきて、棚には見事にパンが並びます。

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どれも、人気のパン。パン職人さんが、研究を重ねてパンをつくっていることをオーナーからよく聞いています。

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だからこそ、夕方5時過ぎになって、このように棚のパンが全て売り切れるのは、見ていて気持ちが良いものです。

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今日はハロウィンということで、カボチャの飾り物もあり、スタッフの方が工夫している様子もうかがえます。

「今月のおすすめ」でありながら、なぜか残っていたのが、「ドライフルーツと胡桃のフランスパン」 

ワインに合いそうなこのパンを頂くことにしました。

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庭の緑を背にして、接客をするスタッフさん。日暮れに近づき、立ちっぱなしだった1日のお仕事も、もうすぐ終わりです。

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毎日の暮らしに登場する「ごひいきのお店」が、樹木に囲まれた可愛いい木の空間であることが、ささやかな喜びにならないだろうか。などと思う秋の夕暮れです。

三澤文子

インターシップ・職業体験 お疲れ様でした

今年は雨が多い10月となりましたが、Msではインターシップ生が来てくれて賑やかな日々が続いていおります。

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写真は10月7日、岐阜県立森林文化アカデミーより来てくれた牧原一樹さんに進行中のプロジェクトを紹介しているところです。
このプロジェクト紹介は、インターシップの初日にMsでどんな仕事をしているのか知ってもらう為に全員の進行中物件を紹介をします。

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牧原さんは、設計の仕事や現場に興味があるとの事で
奈良県で改修工事中の現場や、京都市の新築工事中の現場でMsスタッフのお手伝いを頑張っていただきました。

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10月10日、この日は自分達で先生に「この事務所に行きたい」とお願いして来てくれる事になった中学生が「来週から職業体験に来ます」と挨拶に来てくれました。
三澤文子より「君たちの先輩」と紹介された写真中央の牧原さん。先輩と呼ばれ、ちょっと恥ずかしそう。

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10月18日、職業体験中のRさん、Iさんと竣工後の建物にメンテナンス訪問に行きました。
担当スタッフの上野より設計者の役割や職人さんの気持ちのこもった仕事など話を聞きました。
また、住まい手さんへの温熱環境の測定(夏に測定したデータロガー)報告に同席していただきました。

住まい手さんからも、これから活躍する2人に温かい激励をいただく事ができました。

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学校では職業体験の発表があるとの事で、「発表大丈夫かな?」と心配しながら聞くと
「勉強した事が多いので内容に困る事はありません!」と、即答してくれたので私たちもほっとしました。

皆さん色々な方法でMsを探し出し、インターシップ・職業体験に来てくれてわたし達も楽しい日々となりました。

また、快くご協力いただきました住まい手さん、仕事仲間の皆さん。有難うございました。

今度は仕事で、活躍する皆さんにお会い出来る日を楽しみにしております!


スタッフ新井

そうだ、山へ行こう

最近は、だんだんと肌寒くなってきましたね。

私は自転車通勤なので、今日も風に耐えながら通勤しています。

さて今回は、(株)しそうの森の木の三渡保典さんに連れて行ってもらい、兵庫県宍粟の山、それも100年生の山の伐採を見に行ってきました! 

あるプロジェクトに使う予定である丸太の伐採です。

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今回、山を案内していただけるのは、山田林業の代表である山田尚弘さんです。

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山田さんの先祖は、江戸時代には八百屋業を営んでいて、明治時代、鉱山を購入したことから財を成し、

その後、「これからは国民の暮らしのために利用できる木材を生産する林業を。」ということで山を購入し、林業を営み現在5代目ということです。

私たち総勢5名は、山田さんから、この山の特徴や施業の方法などの説明を受けながら、林道を進んでいきます。

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間伐した木が道に横たわっているので、斜面側に落ちないように気を付けながら、木を乗り越えていきます。

山を登り進んでいくと、静かな山の中で機械音とともに何やらコーンコーンと、音が聞こえています。

その音の発生源へ近づいていくと、そこには彼らがいました。

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山田林業さんの社員の方が、ちょうど間伐作業の最中でした。

間伐作業は、木を倒したい方向へチェーンソーで斜めに切れ込みを入れて、受け口をつくり、反対側にも切れ込みを入れて追い口をつくっていきます。

そして、くさびを受け口に打ち込むなどして倒していきますが、倒れる際は、バリバリバリと雷が落ちたような音を立て、木が倒れます。

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100年生の通直な丸太は、木の長さも長く、また、25m程上まで枝無しの材もありました。

樹皮に青白いカビがついています。

森の湿度環境などが関係していますが、この山ではこのカビがついていると木材の質が良いモノが多いとのことです。

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木の断面を見るとすごく目が細かいです。この木は何歳なんでしょうか。年輪を数えてみてください。画像が荒かったらすみません。そのぐらい目ゴマの材です。

私の手と比べてみても何倍も大きい、立派な木ですね。

切り口はとても湿っています。この生木の状態だと、含水率は200%ほどでしょうか。

この状態の木の匂いはとても濃厚で、普段フローリングから香る香りとは、けた違いです。

実際に自分の目で確かめないと分からないこと・発見が山にはあります。

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何本も木が倒れていますが、葉枯らし乾燥といって、

伐倒した樹木を枝葉をつけたまま山に一定期間放置し,葉からの水分蒸散作用によって乾燥を促進させる技術です。

このように自然乾燥させた後、丸太材を製材し、さらに乾燥させていきます。

その乾燥方法は大きく分けると天然乾燥と人工乾燥があります。

最近は、木材を高温乾燥機に入れ、人工的に乾燥させるやり方も多いですが、

まず葉枯らし乾燥を行い、丸太の状態で水分を抜いてから、例えば屋外で半年、屋内で半年乾燥させるといった天然乾燥を行った木材はツヤが断然違います。

高温人工乾燥では、樹液が抜け落ちやすく、天然乾燥と比べてツヤが落ちてしまいます。

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この写真は間伐した場所の様子です。

木が伐倒され、日が差し込んでいますね。

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木だけでなく、その根元に生えている下層植生も大事です。

ここにも日が差し込むことによってより植生が豊かになり、土壌が豊かになることへ繋がっていきます。

また、木を含めて植生が豊かになると山の保水力も高まり、大雨が降った際でも、山が自然のダムの役割を担い、人里へ流れていく雨を軽減しています。

この保水力を雨量などが上回ってしまうと土砂災害へもつながっていきます。

林業は木だけではなく、人の生活にも大きく関係しています。

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植生もあるので、少しわかりづらいですが、木の反対側は急斜面になっているので、足を踏み外したら転げ落ちてしまします。

せっかくだから記念写真を、ということで三澤がおそるおそる木の上に上っています。

無事、木とのツーショットです!

林業は育てて収穫するまでの期間が気の遠くなるほど長い仕事です。百年先を考えて取り組んでいかなければなりません。

また、木材の乾燥も天然乾燥だと1年はかかるように良い品質の材料を手に入れる為には、早めの段取りをして準備期間を設ける必要があります。

私もそれに見習って、何事も先を考えての行動を心がけます。

他にも様々な話が聞け、とても充実した一日となりました。

来月はMOKスクール大阪のツアーでも山へ行けます!今月来月と山づくしです。

毎年、林山地や製材所を訪れることが出来、様々な話が聞けるので楽しみです。

スタッフ宮本

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