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2020年07月アーカイブ

プレゼンテーションの様子をご紹介 2020年07月25日


梅雨も終盤戦に突入し、
この日は久しぶりに晴れました。

太陽光が緑を照らし、Ms事務所に入る光はいつも以上に気持ちがいいものでした。
事務所に佇むR&Bチェアもいつもより空間を彩ります。

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そんなしっとりとした雰囲気の中、事務所はいつも以上に緊張感に包まれます。

今日はこの後、詳細調査報告会と改修案のプレゼンテーションが行われます。
プレゼン模型の手直しと、資料の確認を行い、万全の状態を整えます。

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住まい手さんを事務所に招き、プレゼンテーションが始まりました。
前半の詳細調査報告会プレゼンターは私、中尾です。

Msでは、改修のお仕事を頂いた際、
Msスタッフと住まいのドクターである住宅医の有資格者の方と共に建物の現状調査に向かいます。
建物の現状をきちんと把握することによって明確な改修、改善点を提案することができます。
Msスタッフにとって大切なお仕事の一つです。

(詳細調査の様子は、またの機会にMs日記で紹介できればと思います・・・)

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こちらが、詳細調査報告書としてまとめた資料の一部です。
「長期優良住宅認定基準」を100点とした場合、
現在の建物の現状は何点なのか?

・耐久性

・耐震性

・断熱性

・省エネ性

・バリアフリー性

・火災時の安全性

の6項目について評価します。

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こちらが耐久性の項目の一部です。床下の点検口より、基礎の劣化状況を写真でまとめたものになります。
RC基礎のジャンカや、コンクリートブロックの崩れなどが見られました。

このようにして建物の床や壁仕様を調査し、現状をまとめとものが詳細調査報告書です。

6項目の説明は約1時間ほどで行います。

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私のプレゼンが終わり、後半、文子さんの改修案プレゼンにバトンタッチします。
今回提案の空間に、雰囲気の似た、お住いの写真をご紹介して住まい手さんと、空間のイメージを共有します。

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プレゼン模型を囲み、空間のボリューム感を共有するこの時間は、住まい手さんと我々、設計者のコミュニケーションをとる大事な時間です。
プレゼン模型がこの時間を設けてくれます。

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今回私は、詳細調査報告書作成とプレゼンターという重要な仕事を任せていただきました。非常に緊張感と責任感を持てたお仕事でした。

報告書をまとめる作業は、今後設計に携わる中で非常に勉強になるものでした。
そしていよいよ再来週から実施設計が始まります。
住まい手さんの理想の空間を提供できるよう、
まずは、伝わる図面を描けるように設計に勤しみます。

Msスタッフ中尾

今年2月末に竣工しました!~東京都文京区の小さな家「ウマハウス」のご紹介 2020年07月17日

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住まい手は、夫妻と長男(3歳保育園児)です。この7月末に2人目が生まれる予定で、

今後4人家族の家になります。

今回は、カメラマン畑拓さんの竣工写真を抜粋してご紹介しますが、泣く泣く割愛した写真があるのにかかわらず、32枚もの写真をご紹介。長くなりますが、お付き合い頂ければ幸いです。

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丸の内線の茗荷谷から歩いて7分ほど、4m巾の前面道路は、車の進入が制限されていて、のびのび人が歩ける道です。道路斜線ギリギリに屋根をつくっています。

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三叉路付近にあるこの敷地。

斜めの壁にある2階の大きな窓とその下の玄関扉は、三叉路の東の角のお宅の開かれたお庭に向いています。この2階の窓から、かなり視線が開けるのです。

玄関の前には、逆にガードするためにRC造の塀を造っています。

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このRC造の塀は、上は盆栽(風)の鉢、下は、郵便受け、宅配BOXなど、複合的に造り込まれています。

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スロープで玄関の前に。そしてその向こうはスロープで下がり、自転車置き場に。敷地の空地をL型に無駄なく使っています。

庇はJパネルの持ち出し。奥行750㎜です。

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さて、玄関から中へどうぞ。

斜めラインの玄関扉を開けると対角線にある北の窓に目線が通ります。

玄関の敷台は、杉パネル名栗加工をして、漆を塗っています。

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振り返ると先ほどの盆栽が。三叉路東の、角のお宅の庭木を借景にして緑が大きくつながっているようにも見えます。

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玄関すぐ横には手洗い台が。計画時は2年前なので、コロナ対策という訳ではなく、インフルエンザの予防など健康管理には手洗い慣行!と、提案したものです。

素敵な手洗い台ができると、ちびっ子も、率先して手洗いが出来るようになったとのことです。

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1階はワンルームのキッチン+リビングダイニングです。

右奥に見えるのは2畳ほどの仕事スペース。1m角のテーブルを壁に付けて2人が斜めに座って仕事をします。

これも計画時は、コロナなど予想出来るものではありませんでしたが、そもそも夫妻そろって、「これからはリモートワークになるので。」との要望があったからです。

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キッチンテーブルは、L3.5m、厚80㎜のブラックウォールナットの一枚板。故・三澤康彦さんの秘蔵の板を使いました。

8角に加工した柱は、右手がホウ、左手がクリ。これも三澤氏のコレクションです。

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梁や柱がいつもより太いのは、3階建で構造材を現しにした「準耐火建築物」としているからです。「もえしろ設計」といって、たとえ構造材の表面が燃えてもしっかり立っていることが出来る太さの梁・柱になっている。という訳です。

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1階には、玄関以外、北の窓、1箇所だけしかありません。でも吹抜けの2階レベルの大きな窓から、光は十分に得られます。道際に植えたアオダモの枝や葉、そして空も。

道行く人が、壁の向こうにいても、落ちついた居場所が出来ました。

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ブラックウォールナットの板厚を感じます。

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ダイニングテーブルの上には、Msオリジナルのペンダント照明「シンカンセン」

N700系の顔の形です。(杉材加工の上漆塗り)

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吹抜けから階段へ、そして2階のホールへつながります。

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天井までつくった本棚。

テーブルはケヤキ板で、これも三澤氏のコレクションです。

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家族がくつろいでいるダイニングには、マルチに使えるテーブル(1500㎜×1000㎜)が。

テーブル高さは650㎜で、それぞれの椅子もみな、座面の高さが低いもの。低座の暮らしをお勧めしています。

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階段ホールからの見下ろしです。

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2階ホールの床高さは 1階から2400㎜で、1段上がるとファミリークローゼット(略してファミクロ)やランドリーがあります。

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2階ホールから1段上がったスペースは、サワラの床板で足触りの柔らかい板に変わります。奥(北)のランドリーには、トップライトがあるので、明るい空間に。

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洗面・脱衣・そして洗濯室を兼ねた4畳大のここをランドリーと名付けています。

洗濯物干室でもあります。

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洗濯機の前から浴室を見ます。ハーフユニットバスを用い、壁は400角のタイル、天井はサワラ漆板を張っています。

洗面台に続く作業台の下は衣類収納になっていて、2階レベルで全て衣類管理が出来るプランです。

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ベンチソファーのあるファミクロから3階への階段の上がり口を見ます。

天井として見えるスギ材は、いつものJパネル(スギ三層クロスパネル)。床を固める構造用面材です。

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そしてこの扉も杉三層クロスパネルですが、厚30㎜で構造用ではなく今回は建具に。この柾目が美しくて、評判好調です。

そして階段。半畳を、三つ割りにする階段はMsでは「ご法度」ものですが、今回このようなつくりかたを考案。安全性と美しさを兼ね備えた階段を目指しました。

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階段の上り口には、手すりの高さの引き戸が仕込まれています。

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3階はワンルームの寝室。棟木の高さは、床レベルから棟木の下まで、2866㎜で、かなり大きな空間になりました。

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棟木を支える柱は、これもクリの8角柱。床はサワラ板。

そして西面、杉板張りの壁は、斜めに傾いていますが、これは北側斜線が西面にも影響するためです。

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2階のホールに降りてきました。

ここは、狭いながらも廊下ではなく「ホール」。トイレの一部を持ち出して(2階の壁からとび出させて)台形の空間をつくっています。

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何故かといえば、斜めの窓の巾を十分とりたかったから。

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こんな風に外がだんだん暗くなってくると、外から中が良く見えるのです。

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こんな具合です。特に、斜めのこの窓から見える、内部の木の空間が、道を行く人の目に、スッと入ってくるのです。

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そして「森が見える家だ!」と。

道行く人が、そんなふうに考えるはずはないのでしょうが、ふと見上げて、木や森を、感じてくれるといいな、と願っています。

(三澤文子)

1年メンテナンスを行いました 2020年07月07日

皆様いかがお過ごしでしょうか。

最近は大阪も雨続きです。

Msでは、設計した建物の定期メンテナンスを行っています。今回は、竣工してから1年が経つので、メンテナンスへ行ってきました。
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玄関の木製格子建具の下部がカビやシミで変色していました。

住まい手の方も、このまま全体がグレー色になっていくのも雰囲気として良いということで、処置を迷っていましたが、

やっぱり建具の下部のみが変色しているのは気になるとのことで、今回はこの部分の変色も落としていきます。

当日の天気予報は曇りでしたが、晴れてきて、まずはほっとしています。

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このカビやシミは、薬品を使って落としていきます。

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だいぶ色は落ちてきました。薬品の性質上、少し白っぽくなります。

続いて、他の箇所と色を合わせていくのですが、建具表面に付いた薬品を乾かす必要があるので、本日の作業はこれで終了して、別日に塗装作業です。

ということで、別日に建具に塗装を行いました。

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塗りたてほやほやの写真ですが、他の箇所とだいぶ色がなじんでいるのではないでしょうか...!

今回は、建具のメンテナンスの場面を取り上げましたが、メンテナンスの際には、建具だけでなく建物全体を点検していきます。

また、以前のMs日記でも出てきましたが、竣工した際にいつもメンテナンスBOXをお渡ししているので、
住まい手さん自身でメンテナンスができるようにもしています。

ただ、メンテナンスを行う箇所や状況によっては、難しい場合もあるので、その際はいつでもご連絡ください。

ではでは、メンテナンスの一部始終をお届けしました。

スタッフ宮本

奈良での研修〜住み継がれる住宅と庭と 2020年07月04日

Ms非常勤スタッフの村上洋子です。コロナウイルスによる移動自粛が解除され、6月末に全員で奈良へ研修に行ってきました。愛媛でリモートワークの私には、3ヶ月ぶりの関西でした。

研修場所は、築150年の4年前に改修された武家屋敷。お庭にはさまざまな種類の紫陽花が咲き誇り、建物と庭の見事な調和に、到着した瞬間、心を奪われました。住まい手によると、フランス旅行で泊まった宿の庭にたくさんの紫陽花が咲いていて、その美しさをいつか自分の庭で再現してみたいと思っていたそうです。

7BB5C0F0-A334-4BD3-8BF9-B8A5964448A1.jpg白い紫陽花と赤いバラに迎えられました

建物は丁寧に改修され、素材の使い方は今後の設計の参考になりました。根継ぎされた柱と、それに接する和紙の壁は、見ても触っても柔らかく、心が安らぎます。

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改修設計をされた一見さんに、一人ずつ質問し、お答えしていただきました。住み継ぐ住宅をつくるためのお話はどれも真摯なものでした。一つ挙げると、壁を抜いた箇所は柱に貫の跡が残るが、柱を新調せず埋木をした。その理由は、後の世代の人達に、元は壁があったことを記しておくためだったそうです。

住まいと庭の圧倒的な一体感は、中庭が部屋の延長になるよう建物に合わせてつくられたためであると教わりました。最近はコロナの影響から自宅で過ごす時間が長くなり、植物や野菜を育て始めた人が多くいるようです。一見さんも住宅を設計する時には、いつか庭仕事がしたくなった時のために、土のスペースを作っておくとおっしゃっていました。

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一見さんにお話をうかがう


研修後、せっかく奈良に来たので、いま大人気の「鬼滅の刃」に出て来る場所に行ってみました。コスプレイヤーもよく訪れるそうで、刀が置いてありました(!)それぞれポーズを取り写真撮影。

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代表して新入社員の中尾くん


住み継がれる木の住まい、調和した美しい庭、様々な植物や周囲の景色、本当に素晴らしい場所でした。現実には、このように恵まれた条件が揃う場所は、なかなかありません。ですが、ちょっとした工夫で、気持ち良く暮らすことができる住環境は作れるのではないかと思いながら帰路に着きました。そう思えるヒントが多く得られた研修でした。

(村上洋子)

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