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2020年03月アーカイブ

大阪ガスNEXT21 「風香る舎」工事の終盤から完成へ ~熟年パワー頑張る。 2020年03月28日

昨年9月から工事に入った大阪ガスNEXT21 の住戸改修、名付けて「風香る舎」。

集合住宅であっても、風通しが良く、かつ、木の香りのする空間ということを意味していますが、合わせて、集合住宅でZET達成、そして健康維持(向上)住宅を目指しています。

そんな現場に、通い続けて7か月、定例のあった毎週水曜日、最後の現場監理は3月11日でした。
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この写真が3/11です。 
共用廊下から玄関を見ているのですが、内部は想像通り、ごった返しの状況でありました。次の水曜日、3/18には監理者検査があるのに、大丈夫か?!と、みんなが心配していましたが、私は、意外にも、きっとできるはずだ。との確信が・・・

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そして1週間後の 3/18の、ほぼ同じアングルの写真。ダメ工事は数々ありましたが、なんとか出来上がっています。

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内部垂れ壁の吹き出し口は、金属の格子を普通に勧めてくれた設備工事の担当の方の意見を聞かずに、最後の最後までデザインを考えたおかげで、ギリギリになり詳細図を出し、現場所長には、白い目で見られたものの、検査の日には可愛い吹き出し口が完成。思った以上の可愛さに喜びひとしおでした。

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RC造ラーメン構造の中に木造の架構を入れるという、まさしくスケルトンインフィル。
木組みがなされた差し鴨居は、兵庫県宍粟の杉材、上下芯去り材です。樹芯を上下にはさんでの木取りは、大径木でしかできません。
また、戸袋は征の3層クロスパネルで厚さは30㎜これも宍粟の杉、名付けて「しそうパネル」です

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そして、木工事担当の2人とスリーショット。
私の横は木工事監督の村山さん。向かって右手が親方の久世さん。二人とも私より年上で、ムラさんは私のひとまわり上。その若さと馬力に脱帽です。この現場は年配の大工さんがたくさん入りましたが、無垢の木の仕事をして、きっと仕事寿命を延ばしたことと思います。

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検査から5日目の3/23、この日はインテリアの設営です。
Ms定番のトヨさんの椅子、男の椅子など、「低座の生活のススメ」を提案しています。このタモのテーブルも高さは650㎜。ほかにはない高さです。

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リビングの天井は岐阜県産材の杉赤味板。無地で綺麗に色味が揃っています。リビングの向こうには和室がありますが、和室の天井は、天井高さを押えて天井裏収納(ここでは、設備空間)をつくっているので、梁組みの上に床板といった、戸建て感覚の空間です。

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玄関土間からリビングを覗きます。照明の具合もほぼ良いようです。

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これは、玄関外部横のインターホン。インターホンの下に、小さな何かが・・・
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実はこのロゴが入っています。
「風香る舎」(かぜかおるや)
風という漢字のなりたちが、「大昔、中国の人々が、大きな鳥の姿をした神様が風を起こすと信じていた。」ということから、鳥のロゴになったのですが、「鳥は実を運び、木に生命を与え、森を豊かにする。」ということから、Ms住宅インテリアでは鳥のモチーフを良く使います。ですので、木の空間の提案である今回のこの住戸の改修にぴったりのロゴだと思っています。
さて「風香る舎」の中には、この鳥がところどころにおります。見学にこられる際は、何羽いるのか数えてみてくださいね。
【※4月1日からの公開見学が5月1日開始に延期になりました。】


三澤文子

築150年の住宅改修 2020年03月21日

コロナウィルスで小中学校が臨時休校となり、だらけた子供たちに喝を入れつつ仕事に向かう今日この頃です。

今回は、4月末に竣工予定の改修物件をご紹介いたします。大阪平野区にある、築150年の住宅です。住まい手さんが大切に受け継がれてきたお住まいです。1980年に増改築工事があり、今回再び改修工事が行われることになりました。

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内部の柱や梁、2階外壁や、屋根はそのまま残して改修が行われています。歴史を感じさせる、重厚感のある立派な建物です。

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今回は、基礎を新設して、土台や大引きなどの構造材も新しくするため、柱の足元(柱脚)を切る必要がありました。そのため、基礎をつくるまでは家を一時的に浮かせた状態にする必要があります。その際に使用するのが、サポート(支柱)です。このサポートを構造上大切な横架材の下に突っ張って家を浮かせて基礎工事を行いました。

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現在は、サポートが取れ、床も張られた状態になっています。立派な梁や柱が、そのまま生かされました。

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やはり昔ながらのお宅は、冬の寒さが厳しく、住まい手さんの要望もあり、断熱を強化しました。基礎や壁、天井に断熱材を張り巡らしています。屋根には、パーフェクトバリアというシート状の断熱材を大工さんが張り付けていきます。

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壁にもフェノバボードという断熱材が張られています。2階の床にフローリングも張られました。床の付箋は材の間隔を調整しています。

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北側の外壁には、杉板が全面に張られました。木のぬくもりが感じられます。これから塗装が行われ、仕上げられていきます。

暖かい春の訪れとともに、住まい手さんに引き渡される予定です。木をふんだんに使ったこの建物で、新たな生活を迎えていただける日はもう少しです。

スタッフ濱田

「鳳来杉の家」現場調査 2020年03月14日

今年1月からMs の非常勤スタッフとして働き始めた村上洋子です。最近のコロナウイルス騒動は、リモートワークを本格的に導入するきっかけになったようですが、私も普段は、愛媛県にある、自分の事務所でリモートワークを行っています。

地場産の木材を使い「まっとうな住宅をつくる」ためのノウハウを惜しみなく披露する、故三澤康彦さんと文子さんが主催するMOK スクールに通って以来、Ms のつくる建物に惹かれ、康彦さん・文子さんをずっと尊敬してきました。Ms の技術だけでなく、建築をつくる心がまえをしっかりと身につけ、自信を持って「木造の専門家です。」と言えるようになりたいです。

リモートワークとは言え、現場を見ないことには始まりません。2 月には住宅のメンテナンス工事の依頼を受け、愛知県へ現地調査にうかがいました。築29年の「鳳来杉の家」です。住まい手からのメールには、「今回のテーマをあらためて提示させていただくなら、私がこの世からいなくなっても、住人が日常生活に支障を来さないようにする、というところでしょうか。」と書かれていました。

この家は、住まい手がご自身で鉄部の塗装や補修をされていて、住まいに対する愛情が伝わって来ます。訪問日はあいにくの雨でしたが、29年が経過した落ち着いた佇まいの板壁は、景色に溶け込んでいました。

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ふんだんに使った木製建具を、ひとつひとつ開閉して動きを確かめ、住まい手が気になっている、建物内外の箇所も、しっかりと確認しました。

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調査後には、今回の工事を担当される村越建設さんの、暖炉のショールームへご挨拶にうかがいました。ヨーロッパで人気の、スタイリッシュな暖炉が展示されています。

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Ms のつくる建物は、一般的な住宅だと「古い」と呼ばれる年齢になっても、まだまだ現役。
適切にメンテナンスを行うことで長く住み続けられて、人生100年時代にふさわしい建物と言えます。29年前に建てられた住まいに、Ms の真摯なものづくりを見て取ることができました。

村上洋子

数年前に改修を行った住宅の撮影 ~書籍「 Ms住宅改修の仕事 」出版のために 2020年03月06日

去る2月17日・18日、畑拓さんに、数年前に改修された2つのお住まいを撮影して頂きました。
今年、「 Ms住宅改修の仕事 」と題した本を出版することになり、そのための撮影です。

1日目は、2014年に改修工事を行った「四恩庵」。住まわれて丸5年が過ぎました。
床の厚さ30㎜の杉板も、とても良い色になっています。

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「四恩庵」と名付け、愛着を持って住まわれた元の建て主から譲りうけ、時間をかけて改修を実現させたことなど、思い出話に花が咲きました。

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休憩時間には、甘くて温かい手づくり「ぜんざい」。自前の餅つき機でつかれた御餅も入っています。畑さんも「大好物です!」とニコニコ顔で頂いています。
お料理上手の住まい手さんからは、この日も時短料理のあれこれを教えて頂きました。

2日目は、2007年に改修工事を行った、奈良市の「春庭すまい」です。
この日は今年一番の寒波という天気予報のとおり、寒い朝でしたので、畑さんのいでたちも完璧な防寒コートで、消防士のようです。

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畑さんは、「曇り予報なのに、文子さんが来ると晴れてくる!」とおだててくれますが、私は晴れ女というほどでもないので、この「春庭すまい」のご主人こそが、晴れ男であったことで落ち着きました。


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こちらも、12年が経って、床の赤松が本当にいい色です。
この床板は東北岩手の赤松で、この数年後の2011年、床板を生産する工場が東日本地震で被災されましたが、被災後も、応援も込めて何度か使わせていただきました。
時間が経って飴色に変化していくという、木の魅力。
「 時間と対話する。」という今回の本のテーマに、はまります。

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浴室のサワラの壁板も綺麗でした。
お手入れ方法も奥さまから伝授。合わせて床のお掃除など、お手入れ方法も聞き出しました。
これら、現在、設計・施工中の住まい手さんにフィードバックさせて頂きます。住まい手OBさんは、まさに良き先生なのです。

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リビングから庭を眺める位置に、最近購入されたというピーコックチェアーをセットするMs新井さん。畑さんの位置を指示する声に、慎重に椅子を動かしています。それを見守る
住まい手のご主人。

今回の撮影を「良い記念になりました。」と喜んでくださる住まい手ご夫妻の言葉に、私たちが気持ちを込めて治した家を、とても大切にしてくれている... としみじみ実感して、嬉しく幸せな気持ちになったのでした。


三澤文子

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