2015年06月アーカイブ

豊中のK邸 竣工報告① 2015年06月26日

夏至も終わり、いよいよ夏の本番に向けて暑さも増していく日々です。今回夏本番を迎える前にお引渡した改修物件のご報告をいたします。

  <過去のMs日記>  住みつなぐ(1月9日投稿)  屋根工事(2月7日投稿)

以前のMs日記にも登場した豊中のK邸竣工のご報告です。

築25年の物件の改修工事となったK邸は、元々私(Ms建築設計事務所三澤康彦)が設計した住宅です。

K邸が新築工事として完成したのは今から四半世紀前の話です。建設地は豊中の岡町。私より少し若い、いわば同世代のKさんご家族の住まいを、地域材の木の住まいとして設計しました。林業家から直接木材を購入し工務店に支給する流れで木の住まいつくりを当時から変わらず実践してきています。

K邸は、徳島の林業家 和田善行さんの杉を使用した住まいで、私が構造図から木拾いをし、和田さんと長時間電話をしながら木材を発注したことを今でも鮮明に思い出します。実はK邸改修工事の現場監督さんの和田さん(羽根建築工房)のお父さんが和田善行さんです。親子に渡ってKさんご家族の木の住まいに携わって頂き、私も感謝です。

K邸は2つの方形の屋根が少し角度を振って並ぶ住まいで、2階が居間でした。それから25年が経ち、子供たちも巣立ち、30代だったKさんご夫妻も定年退職する時期を迎え、自分たちの人生をもう一度見つめ直す時期となられたようです。

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      改修前:外観写真              改修前:2階居間


K邸は都市の中に建つ小住宅ですから、日照や通風を考慮して2階に居間があるプランでしたが、老後のことを考えて1階で全ての生活が完結する住まいに改造です。でもここで1つ心配が、、、「でも暗くないの?」ってことですよね?順にご説明します。

K邸の改修前のQ値(断熱性能を示す指標)は7.54W/㎡Kです(現在の新築の基準ではQ値2.7W/㎡K以下というのが指標です。数値が小さい方が断熱性能は良いです)。K邸にはもちろん断熱材は入っていましたが、今の基準からすると無断熱に近い状態です。となると、容易に想像ができますが2階の居間は夏場が暑い!!現在の基準に沿ってQ値が2~3W/㎡K程度の住まいでも太陽に近い2階はやはり暑いのです。

DSC09637改修前:壁断熱材グラスウール 


1階の居間に東方向から朝日が入るように2階床の一部を撤去し、明るくなりました。そして通風もしっかり確保することが出来ました。

DSC_1454 改修後:1階居間(写真右手が南)


面積的には減築です。1階の南側に4帖弱の出室を設けました。1階からも25年前と変わらない小屋裏の景色が拡がります。

DSC_1435 改修後:小屋組み(以前と変わらない景色)


DSC_1443 改修後:居間の南側に設けた出室


この出室の天井高さを低く抑えたこともありますが、薪ストーブもありとても落ち着いた空間です。そしてリビングダイニングの広がりが南側に伸びやかになりました。

床材に使用しているのは私の自慢の岩手の100年生の唐松です。この唐松の床板に蜜蝋ワックスを塗っただけです。唐松特有の油分がだいぶ含まれていますので、素足で3~4年も経てば真っ赤な色合いになります。これが国産材の良いところです。元々の構造材のしゃくりなど埋木をする予定でしたが、Kさんの「メモリーとして残しておきたい」というご要望もあり、最低限の埋木に留めることになりました。


DSC_1573改修後:外観写真

道路から見た改修後の風景です。以前もこの西側道路から内玄関がありましたがその上部にはデッキと称して杉の厚板で、当時よくつくっていました。それが25年経つとこの状態です。

DSC09349 改修前:杉材デッキ


DSC_1439 改修後:拡がるデッキ(奥に見えるのは既存樹木の枇杷)

今回の改修工事において、すのこデッキではなく、屋根を設けて、この梅雨時期の雨天でもパーキングに停めて濡れずに玄関に至ることができるようになりました。もちろん道路から玄関ポーチまでもバリアフリーでとても気に入っています。

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(つづく)

 

 

三澤 康彦

緑のカーテン 2015年06月18日

心地いい春はあっという間に過ぎ、じめじめとした梅雨真っ只中です。

本格的な夏が来る前に毎年恒例ですが、緑のカーテン(ゴーヤ)を設置しました。

名称未設定 1 DSC02542

M s事務所南側のガラス面に2階からネットを垂らします。

日射侵入抑制に効果があります。

ゴーヤは成長も早く、あっという間に伸びていきます。

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今年もたくさん収穫できることに期待したいです。

(収穫したゴーヤはスタッフのお昼ご飯に)

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ゴーヤの花に小さなカマキリが

Ms事務所の前庭はたくさんの動植物にとっての居場所になっているようです。


スタッフ:戎野

セミナーのお知らせ「設計者が知っておくべき中古住宅改修のポイント」 2015年06月01日

こんにちは。
少し先の話題ですが、7月3日に三澤文子が講師を務める
中古住宅改修をテーマにしたセミナーを開催致します。
(詳しくは、下記URLをご覧ください。)

これからの時代、とても重要なキーワードになる
住宅改修について深く知ることのできるセミナーです。
ふるってご参加ください。

ふくまちや改修前 ふくまちや改修前
ふくまちや 改修後 ふくまちや改修後

設計者が知っておくべき中古住宅改修のポイント
住宅診断の基礎知識と活用

いま住宅市場では、“中古住宅・リフォーム市場”への
期待が高まっています。

しかし、既存住宅は様々な問題を抱えています。
特に1981年以前に建設された旧耐震基準での住宅では、
その多くが大地震から生命財産を守るに十分とは言えません。
既存住宅は、その寿命を延ばすことを目的とした改修が求められます。
適切な改修とは、既存住宅の問題点(病理)を把握し、
それを治す言わば治療としての改修と、
前もった確実な調査診断が必要です。

本セミナーでは、建築家 三澤文子を講師に迎え、
設計者が改修を行う上で重要なポイントを解説します。
住宅を物理的に検分し、
耐震性能、温熱性能、劣化、設備や配管、バリアフリー、
防耐火性能等の項目に沿って調査診断を行い、
現状を把握する手法をお話します。

また、その調査診断結果に基づき、
クライアントの生活スタイルや予算などの条件から、
最もふさわしい改修プランを提案するために必要なポイントを
事例とともに紹介します。
さらに既存住宅医ネットワークの取り組みについても触れながら、
住宅診断の基礎知識と活用法についてをレクチャーします。


日時:2015年 7月3日 (金) 17:00~19:00

会場:リビングデザインセンターOZONE 8F セミナールーム

定員:60人

参加費:3,000円(税込)(事前申込制/先着順)

主催:リビングデザインセンターOZONE

お申込みは下記サイトにて受付いたします
http://www.ozone.co.jp/event_seminar/seminar/seminar_c/detail/1851.html

 

ふくまちや 改修後(内観) ふくまちや改修後の内観