2014年01月アーカイブ

築37年木造住宅の詳細調査@堺 2014年01月27日

二十四節気でいうところの大寒を迎え、厳しい寒さの日々が続いております。

そんな厳しい季節にこそ、住環境の改善を考える方も多いのではないでしょうか。


先日、大阪府堺市にて詳細調査を行いました。

(以前の詳細調査についてはこちら)

築37年程、木造2階建て、床面積23坪程の緑豊かな路地空間が魅力的なお住まいです。

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MOKスクール生でもあるTHNK一級建築士事務所さんより、住宅医ネットワークに依頼を受けたものです。

改修を行うための詳細調査で、構造・温熱・バリアフリー・地盤等についてを総勢14名(+地盤調査員)で1日かけて調査いたしました。

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今ある住宅を、まるで人間ドック検査のように隅々まで調査することで、住まい手さんの要望や予算に本当に見合った改修をすることができます。

調査員は、住宅医ネットワークの活動に共感する有志の方々によって構成されており、今回は2名の学生さん、更には島根県から来られた方もいらっしゃいました。


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住まい手さんへのヒアリング調査です。

現在までの家歴や住んでいて気になる箇所等を伺います。

今回は耐震改修・高齢期にの暮らしに備えるための改修をご希望とのこと。

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劣化状況の調査では壁を走る亀裂や、柱の傾きを調べます。

この調査から、解体しないでも構造的に弱い部分や、腐朽の状況等を推察することが出来ます。

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普段は見えない床下や小屋裏も調査します。

今回は床暖房を設置されていたため、慎重に床をめくり進入します。

木造の大敵は、水気とシロアリです。土台の含水率を測り、構造躯体が健全な状況であるかを調べます。


ほかにも室内の段差の状況や、設備機器の調査、断熱材の有無など、調べる項目は細かくたくさん有ります。

その一つ一つを報告書にまとめ、住まい手さんへご報告をいたします。

住まい手さんへの報告前には、調査に参加いただいた方々と調査結果の報告会を行う予定です。

色々お気遣いいただいた住まい手さん、調査に参加していただいた皆様、

本当にありがとうございました。

スタッフ:山本

神戸K邸 新築工事 2014年01月20日

計画を進めておりました神戸市K邸。
11月吉日に起工式を行いまいた。 
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敷地の南側にはお寺さんの庭があり、美しい借景が期待できます。

柱状改良のよる地盤改良では直径60センチ程の自然石がたくさん出てきました。
捨てるのも勿体ないので、庭石に使用する予定です。
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K邸で使用する木材は和歌山県・紀州材を扱う伸栄木材さん。
昨年12月、木材検査と木配りを行ってきました。
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木材検査では、柱・梁の含水率、梁のヤング係数を計測します。
150×300等大きな断面の木材もありましたが、問題なく乾いていました。
高温乾燥機で6日間かけて乾かしています。

木配りでは、設計者、大工さん、現場監督さんが一緒に柱・梁を見ながら、使用する場所を決めます。
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木材検査や木配りは、綺麗で丈夫な木造空間をつくるためにも大事な工程ですが、
使用する構造材の性能・木肌等を自分の目で見て確かめる事ができるとても楽しい工程です。 大工さんに木の性質を教えていただいたり、大変充実した時間となりました。

プレカットのコウヨウさんと、接合部の打合せも行い、詳細の収まりを決めて行きます。
現場は基礎が打ちあがり、1月末~建て方を行う予定です。

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K邸は木造3階建ての準耐火建築物。
150角の柱等、いつも使用する材料より断面が大きく、迫力があります。

綺麗で迫力あるこれらの木材が組み上がるのが楽しみです。

スタッフ佐治

MOKゼミ神戸2014 2014年01月17日

来週には「大寒」を迎える日々にふさわしい寒さが続いていますね。厳しい寒さの反面、年末に比べて少しずつ日が長くなっているのを実感しています。

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さて、2011年からはじまったMOKゼミ神戸も今年で4年目を迎えます。昨年同様、2ヶ月に1回程度のペースでトアロード・リビングス・ギャラリーを会場にお借りして、セミナーを計画しています。毎年参加して頂く方も、スポット参加の方も(通年受講ではなく、各回ごとに参加も可能です)皆さん「木の住まい」についてじっくり考えてらっしゃる方です。今年のセミナー内容を計画中です。日程や内容が決まり次第HPでお知らせさせて頂きます。どうぞご期待ください。

スタッフ:平賀

木材調達してきました 2014年01月14日

1月8日、私の61才の誕生日でした。毎年Msの研修会・新年会と合わせて私の誕生日を祝って頂いていましたが、今年は1月6日が仕事始まりでした。毎年恒例ですが、仕事始まりの日に三澤康彦、三澤文子含めスタッフ全員が今年の抱負を述べ決意を語りました。そのあとお鍋で親睦会です。昨年の1月~2月は私がアスペルギルス病で病院に入院していました。入院生活はとても退屈でした。病院でやることと言えば1日2回薬を飲むことです。もちろん血液やレントゲン等の検査はありますが、暇を持て余すとはこのことでしょうか。私の入院していた大学病院に小さな図書館があり毎日数冊借りてきては読みふけりました。
入院する前にドコモのタブレットを購入しましたが、これがすこぶる使い勝手がいいのです。私は携帯電話を持っていますが、全くと言っていいほど使用していません。病院生活の間、事務所から仕事の内容がタブレットに送られてくるのでパソコンのように扱えて気軽なものです。今や、手放せません。


私は設計者ですが、世間では木材屋以上にこだわりのある材木を収集しているのです。一応、材木屋業界では有名です(自分で言っていますが)。今年は初売りがあるので岐阜中津川のある場所に行って買い付けてきました。売り出しの前日に下見しておかないと欲しいものを誰かに持っていかれますので、事前の下見がとても大事です。私は仕事も遊びも差がありませんので前の日は近くのラジウム温泉をみつけておいてそこで宿泊しました。正月も明け、4人しか宿泊客はいませんでした。ラジウム含有量は三朝温泉を超えると好評の所です。

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夕食です。鮎が出ます。お酒を注文するとアルミの茶瓶で出てくるところが素朴すぎます。

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山の中の湯治場です。とても気に入りました。翌日の市では木曽のサワラ、三河の赤杉などMsのここ一番の出物があり大収穫でした。

 

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写真はMsで去年岐阜の銘木市で仕入れた栗の大黒柱20本、もちろん未乾燥材です。背割りもしていないので大阪の平林で背割りを入れ、割れ防止塗料を塗りました。ここから4~5年熟成してやっと製品になります。そしてこのうち2~3割が割れなどでMsの大黒柱としては使用できません。Msのストックには既に乾燥したものを仕入れる時もありますが8割は未乾燥です。5年先を見据えてストックしてゆきます。

 

最後に。入院中、渋沢栄一という明治期の実業家の小説を読み、感銘を受けたので皆さんにもご紹介します。

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理想と信念を持ち、仕事することが人生どんなに大切か、です。 


三澤康彦

神戸市S邸 完成しました。 2014年01月10日

新年あけましておめでとうございます。Ms事務所は年末年始のお休みをいただき、今週より業務を開始しています。本年もよろしくお願い申し上げます。

2014年最初のMs日記ですが、竣工物件の紹介をさせていただきます

昨年の春から工事を行っていました神戸市のS邸ですが、年末に竣工を迎えました。

六甲山の麓の斜面地に建つ住まい、南・東が道路になっている大変日当たりの良い敷地に建っています。

斜面の下になる南側から見ると平屋のように見えますが、北側に2階部分があります。南に向かって斜面になっている敷地に合わせ、建物形状も南に向かって低くなるように構成しました。1階は南・東に軒先を深く設けた寄棟形状の屋根となっています。

 

東側の道路から見ると2階が見えます。2階の屋根は切妻ですが、破風板を設けずに軒先をかなり薄くつくり、軽快な印象を持たせています。敷地南は庭のスペースとして、東北側に駐車場・駐輪場を設けました。駐車場の横に玄関の入口があり、真っ直ぐつながる軒下を通ることで雨の日も濡れずに玄関に入れます。定番ですが、玄関建具は引戸として、施錠したまま通風を確保できる格子網戸を併設しています。

 

 

玄関の様子です。右は下足入などの収納になっています。建具は森林文化アカデミーの授業で私たちの手で塗った漆塗の建具。(授業の様子) 建具の素材はシナベニアですが、艶のある漆の質感が入ることで空間の質も高くなりました。また、左の白い壁はワークショップで作った土壁に仕上げ塗りをしたものです。(土壁ワークショップの様子)

玄関に入ると上部に寄棟の小屋組みが広がります。広い玄関ではありませんが、窮屈さは感じさせない空間となりました。

 

空間が広いと気になるのは寒さ対策ですが、この玄関は寒いときには天井が乗せられるようになっています。この天井は板状の断熱材に白く塗装をしたものですので断熱性は高く、軽くて持ち運びも簡単。使わないときは収納の中に納められるようにしています。

 

リビングから玄関側を見た様子。天井に見える小屋組みは75㎜×180㎜の杉の垂木を並べて、その上にJパネルを乗せたものです。隅木から東西に並ぶ垂木がきれいに見える天井を構成しました。

 

南側の大きな開口部は木製建具を納めています。床材は厚さ30㎜の杉板。温かみがあり、柔らかい足触りが気持ちいい素材です。杉のパネル材を使って、西面・東面とも壁面に大きな本棚を製作しました。

 

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リビングの奥がダイニングスペース。屋根勾配に沿って天井が下がっていますので、テーブルの上は天井高さがを少し抑えられ、座って居心地の良いスペースとなりました。ダイニングテーブルの上の照明はクリの板で作っています。

 

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作り付けのダイニングテーブルはチーク材。数枚の板を接着して広い板をつくりました。角を丸くした独特のかたちのテーブルは棟梁が丁寧加工したものです。

 

 

最も南側にあるキッチンは15㎝ほど床が下がっています。チークのダイニングテーブルとキッチンの天板が同じ高さですので、テーブルを使っての調理作業もしやすくなっています。キッチンの収納などはタモ・杉などのパネル材で製作したものです。

 

 

リビングの北側は書斎コーナー。敷地斜面に合わせて、リビングよりも60㎝ほど床の高さが上がり、南庭を上から一望できる気持ちいい場所となっています。

 

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2階の様子。南側に設けた窓からは天気の良い日は神戸市内や神戸港まで見えます。


南側のデッキは最大1.8mの深い庇の下にあります。この庇が夏の日射を遮り、建物やデッキを雨から守ります。これだけ深い庇があっても冬は日当たりがよく、デッキの上はとても気持ちの良いスペース。このデッキの南に広く設けた庭が緑化していくように、これから春にかけて、庭づくりなどを少しづつ進めていく予定です。

スタッフ 田尻