2013年10月アーカイブ

原木市場へ行ってきました 2013年10月31日

現在計画が進んでいる鳥取県M邸は、着工が来年度のため構造材を段取りするのにも十分な時間があります。

そこで、三澤氏が足を運んだのは材木屋ではなく、山から切り出してきた丸太が並ぶ原木市場です。

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一面の、丸太、丸太、丸太。。

M邸の現場から車で1時間ほどの距離にある米子原木市場には、この日の特別市のために周囲の山から集められた原木(丸太)がずらーっと並んでいました。

圧巻です!

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さっそく丸太の状態を見るため、中西理事長と山積みの原木の間を歩く三澤氏。

Jパネルの製造元である、協同組合レングスの中西理事長の買い付けに同行させていただきました。

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棒を持った人は、"振り子"と呼ばれる市場の職員さんです。

振り子さんが価格を宣言し、競りが始まります。

同じスギでも、1本あたりで値が付くものと、ひと山(㎥あたり)で値が付くものと様々です。

価格は、売り手と買い手(需要と供給)のバランスで決定されます。

その中で、今回M邸で使用する構造材として三澤氏が目をつけたのは、こちらのサワラです。

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同じ鳥取県で以前に竣工しました小さじいちでも、柱等に使用しています。

サワラは、ヒノキに良く似た材料で、木目や色目は申し分ありません。

しかしこの地域の山から搬出される量が少ないため、量を卸す必要がある材木屋さんからの需要が少なく、価格が上がらないという木材です。

今回のような住宅1棟分の構造材としては十分使える量ですので、市場としては買い手が付き、Msと住まい手さんにとってはお買い得ということになります。

地域を知ることで、三方よしの設計が可能になります。

このサワラは、じっくりと天然乾燥させた後、M邸を支える構造材に使用します。

これから丸太から、材になり、住まいになっていくのが楽しみです。

 

 

最後になりましたが、一つご報告をさせていただきます。

このたび、三澤文子氏設計の建物「北沢建築工場」が、「ディティール」という建築専門雑誌の表紙を飾らせていただくことになりました!

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先日塗装の様子をお伝えしたW邸の施工業者でもある、北沢建築さんの加工場です。

細い部材の連続で大きな空間を支えている、印象的な建物です。

複雑に見えますが、実は特殊な材・金物は使っていません。

長野県で、普通に搬出されている材料をつかって、地域で活躍する普通の大工さんの加工によって施工されています。

その、地域材(木材・人材)を活かしたデザイン・設計が評価され、平成25年日本建築士会連合会賞・優秀賞を受賞いたしました。

この加工場、宿泊体験を行っている胡桃山荘のすぐ隣に建っています。

胡桃山荘に宿泊する際には、是非ご注目いただければと思います。

築50年木造住宅の詳細調査@宝塚 2013年10月23日

秋雨前線と台風が近づき、本日はあいにくの雨となりましたが、兵庫県宝塚市にて詳細調査を行いました。

築50年程、木造平屋建て、床面積30坪程の風情のある素敵なお住まいです。

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MSDにリフォームの相談があり、住宅医ネットワークで詳細調査を行うことになりました。

住宅医ネットワークでは、既存住宅の調査方法について研究を行っていますが、その方法は日々進化してゆきます。

住宅医ネットワークによる過去の調査の様子はこちら→http://hd-n.net/2009cgi/gallery/gallery.cgi?field=2

効率よく、確実に調査を行うためにはどうしたら良いのか。参加者の方々からも意見を聞き、今後に生かします。

今回は総勢16名で、8班に分かれ、構造・温熱・バリアフリー・地盤等について調査を行いました。

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ヒアリング調査では、住まい手さんから、これまでの改修履歴や現在の住まいの事等をお聞きします。

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地盤調査は専門業者の「トラバースさん」に行っていただきます。

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床下班は畳を上げて 点検口から侵入。

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小屋裏班は、収納の天井から侵入。切妻のシンプルで屋根で構成され、

接合部には金物が確認されました。

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劣化チー ムが傾斜計を使って柱の傾きを測定。

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平面・矩計・開口部等の採寸を行い、既存図面と合っているか確認します。

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温熱診断・省エネ診断を行うため、断熱材の有無や庇の出・使用家電の種類等を確認する他、

仕上材・設備の確認・バリアフリー診断等を行います。

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項目がたくさんあり、内容盛りだくさんの詳細調査。

今後の改修をより良くするため、重要な情報ばかりです。

年代や工法等が毎回異なるため、その都度新しい発見があり、大変充実した時間となります。

今日の調査結果は報告書にまとめ、改修案と共に住まい手さんにご報告します。

住まい手さんへの報告前には、調査に参加いただいた方々と調査結果の報告会を行う予定です。

色々お気遣いいただいた住まい手さん、調査に参加していただいた皆様、

本当にありがとうございました。

スタッフ 佐治

神戸市S邸 土壁ワークショップ 2013年10月16日

10月も半ばになり、かなり涼しくなってきました。台風が頻繁に発生していますが、関西では比較的晴れた日も多く、現場の作業は捗っています。

神戸市のS邸。前回紹介した際は着工前の状況でしたが、順調に工事は進み、足場も解体されて建物の全容が見えてきました。

 

外部の工事はほぼ完了し、内部では大工工事が佳境を迎えています。あと1ヶ月余りで竣工する予定です。

そのS邸にて、先日土壁塗りのワークショップを開催しました。

 

前回ワークショップを行った大津の家に引き続き、レクチャーをしていただくのは左官技能士の横山耕蔵さんです。

日本の土壁の歴史や海外での土壁の使用例、使用する土の成分など、様々な角度から土壁についての説明をしていただきました。

今回のワークショップの参加者は、住まい手のSさんご一家と私たちスタッフに加え、神戸大学の大学院生4名に参加していただきました。


さて作業です。大津の家の記事でも紹介しておりますが、周辺が汚れないようにテープ・シート等で養生をした上で、事前に作っておいた木木舞壁に縄を巻きます。

  

細い木の間に縄を通す作業です。大津の家より壁の面積が広く、なかなか手間がかかりました。

そして土の準備です。

 

横山さん指導の下、事前に土と藁を混ぜて寝かせた荒土を、よく混ぜて均一にします。かなりの肉体労働です。

そして土塗りの作業です。

コテの下にコテ板を当てて、下に土が落ちないようにします。

 

 

下から上へ塗り付けていきます。

 

大学院生の方々も楽しみながら作業を行っています。

 

みなさん初めての体験ですが、だんだんとコツをつかんで土壁はみるみる塗り上がっていきました。

 

この日の作業で完成した荒壁です。みなさんの力できれいに塗りあがりました。しばらく期間をおいて十分に乾かした後に、むら直し、中塗り、仕上げ塗りと工程は進みます。

住宅にはさまざまな要素がありますが、「土」という面白い素材を使うことで、新建材では得難い味が出てくるように思います。今回も協力してくださった皆様、ありがとうございました。

スタッフ 田尻

W邸塗装 2013年10月08日

山梨で進行中のW邸も大詰めです。

今回はMsスタッフによる床・建具の塗装と一緒に、石川県から漆塗りの沢幸・沢田欣也さん

をお呼びして現場での漆塗りを行いました。


今回はこちら、

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左:和室の床(ヒメコマツ)と右:トイレのカウンター(クルミ)です。


まずは養生と、湿度調整から始めます。

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漆が乾燥する為には十分な湿度を必要としますが、この季節空気も乾燥しています。

そのため電磁調理器やポットなどで、蒸気を発生させて現場内の湿度を上げていきます。

ここまで整えば、次は早速塗っていきます。


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まずは煤弁柄等を混ぜた塗料を塗り、目的の色に

漆だけでは黒や朱色の仕上げにはなりません。

今回は持込の家具に合わせて色を調合しています。


その間、スタッフによる建具、堅木造作、床板の塗装を

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荏ゴマ油、オスモフロアクリアラピッド、ユーロカラーコンクホワイトを使用しています。

いずれもMs定番の塗料です。

こちらも慣れた手つきで手際よく塗装


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スタッフが着用している服を見ると、これまで行ってきた塗装の経験値が伺えます。


さて漆ですが、下塗りが乾いたところでその上からヘラ・刷毛で綺麗に漆を延ばしていきます。

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今回は2日間で、漆を3度重ね塗りしています。

一度塗りでは艶や色の深みが十分ではありません。

少なくとも三度は必要。

三度目を塗りきり、湿度を上げた部屋を密封します。

漆が乾き、養生が取れた状態を見るのを楽しみに、今回の塗装を終え現場を後にしました。


スタッフ:戎野

MOKゼミ神戸11月のご案内 2013年10月06日

ついに2013年度、最終回!

次回のMOKゼミ神戸は、11月9日(土)の開催です。

今回は座学ではありません。

これまでのMOKゼミ神戸での講座の内容を踏まえ、

実際に木の住まいをご体験いただくため、三澤康彦・文子の自邸を見学いただきます。

28年前、三澤康彦による設計で新築し、住み心地や家族の変化に合わせて幾度も改修を重ねてきました。

三澤夫妻が、設計者としてはもちろん住まい手として長年手をかけてきたこの自邸は、いわばMsの木の住まいづくりの原点ともいえます。

設計者・住まい手両方の目線から、三澤がお話させていただきます。

また、当日は簡単なランチをご用意しております。

和やかな昼下がりを、木の住まいで過ごしてみませんか。

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是非お気軽にご参加ください。

皆さまにお会いできるのを楽しみにしております。

※受講には事前のお申し込みが必要です。

お問い合わせ、お申し込みは電話、またはメールにてお受けしております。

(TEL)06-6831-5917

(MAIL)info-ms@ms-a.com