2012年11月アーカイブ

鎌倉の家竣工 2012年11月26日

先月のお話になりますが、鎌倉の改修物件が竣工しました。

この物件は昨年住宅医ネットワークによる詳細調査を行い長期優良住宅先導事業「既存ドックシステム3」にのっとった改修計画を行いました。

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↑改修後のファサードです。

宅地が2mほど上がっており建物も道路境界から控えて配置されているため横格子の水平ラインが際立ちます。

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↑こちらがBEFORE。

もともと下屋があった部分は今回工事で減築しデッキスペースとしました。

下屋の下はコンクリートブロックのみで壁が造られた掘り込み駐車場で、この壁への荷重を減らすのが目的です。

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(1階リビングからダイニングを望む)

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(洗面所)

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(ダイニングからキッチンを望む)

内部空間は1階を重点的に改装。

胡桃のフローリングに壁、天井は珪藻土薄塗り仕上げとしました。

2階はコストを抑えるため間取りをいじらず断熱材を入れるため剥がした壁と天井のみ珪藻土クロスで仕上げています。(床は既存のまま)

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限られた予算の中で優先順位を決めて改修していく。

住まい手のHさんは築40年のこの家を中古で購入し、詳細調査を行い改修して住むことを選ばれました。

ご自身がこだわるところを明確にし、今回手を加えるところ、今後予算ができたら手を加えるところ、計画的に家づくりを楽しんでいらっしゃったように思います。

こういったスタンスはHさんがアメリカで暮らされていた時の経験が大きく影響しているそうです。

欧米では古い建物ほど価値がある(よい材料を使っている)とされ、住人が手を加えながらメンテナンスを行い住まいを成熟させるのがあたりまえ。

中古住宅の流通においても古い良質な家はきちんと評価され適正な価格で売買されているそうです。

日本だと築年数が古ければ上物の価値はゼロですから、まったく逆ですね。。

またアメリカでは建物を売るのに仲介する不動産屋さんと買う際に仲介に入る不動産屋さんは別だそうです。

日本だと売るのも買うのも同じ不動産屋さん。

あまり疑問に思っていなかったのですが、改めて考えると不思議な構図です。。

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10月末に行った完成見学会の際も、中古住宅の購入について参加者の方からお話が出ましたよ。

更地で30坪の土地に新築住宅を建てるのと敷地面積40坪の中古住宅を購入し改修する。

同じ予算ならどちらがいいか?

その方は中古住宅の改修の方が広さも仕上りも自分の理想に近い家が手に入るように思うがその中古住宅が改修して住める状態なのか、購入してフタを開けてみないと分からないので決心がつかないとお話されていました。

確かにそうですね。

Hさんも詳細調査をしてこの家が住める家ではなかった場合の案も考えていたとのこと。

中古住宅を購入することがバクチになるのではなく、もっと安心して購入できれば・・・。

今、国をあげてストック型の住宅市場へ転換を促していますが、流通の面でも今後解決していく課題がたくさんあるように思います。

(スタッフ:西久保)

MOKゼミ神戸12月のご案内 2012年11月22日

今年度最後のMOKゼミ神戸のご案内です。

最終回は三澤の自邸とMs建築設計事務所の見学会です。

三澤邸は25年前に建てられた真壁の杉の家。

25年の歳月が生みだす本物の木の家の心地よさを是非体感ください。

またささやかではありますが、見学後には懇親会も企画しております。

 

日時:2012年12月1日(土)12:00~15:00

場所:Ms建築設計事務所

受講費:2000円/回 ※当日現金でお支払いください

 

※予約制となっております。

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MOKゼミ神戸開催しました~河井さん(花康)~ 2012年11月22日

今年のMOKゼミ神戸第6回目となった講義の様子をご紹介します。

今回はMs事務所が設計し2007年に竣工した「御影の家」を会場に移し、実際の木の住まいを体感して頂きました。テーマは「木の住まいを彩る植栽」と題して、講師には御影の家のお庭を手掛けて頂いた花康の河井さんにお越し頂きました。去年もMOKゼミ神戸(於:トアロード・リビングス・スタディオ)でお話し頂いた河井さんですが、今年は実際のお庭を前にした講義ということで11名の方に参加頂きました。

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まずは会場設営から。普段の御影の家は左の写真。写真奥のベンチと椅子が2脚。11名の方がダイニングテーブルを囲めるように椅子を配置しています。右の写真は河井さんと三澤さんで事前打合せをしているところです。

そして写真左手には今回の舞台でもあるお庭がひろがります。講義のお話しを聞く視線の先にはお庭。講義の始めに「御影の家」の概要説明をしてから河井さんのお話しです。河井さんの原風景や今のお仕事に至るまでの話しから始まり、「御影の家」のお庭の計画、と話しは進みます。

街路樹との比較で敷地角に植える事にした〝なんじゃもんじゃの木〟の話しや、リビングから見たお庭と寝室から見たお庭のシーンの分け方、住まい手さんに応じた植栽計画など、皆さん実物を目の前にした講義に釘付けでした。「木の住まい」には日頃のメンテナンスが必要です。お庭も同じこと。「今までお庭のある生活をされてきたか?」「日々のお手入れが少し苦手な方には」「さえずる鳥を楽しみたい方には」などなど住まい手さんの〝問診〟から計画は始まります。

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DSC02428 実際の植物を片手に、

DSC02415 河井さんの素敵なスケッチを片手に、

DSC02422 「御影の家」の計画時から施工時、完成までのプロセスを写真を交えてお話し頂きました。計画段階からどのようなことを考慮し、施工時の注意点など、完成してしまえば分からない部分まで。

 

 

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当日は生憎の雨模様でしたが、講義の終わりごろには雨もあがり、外に出て一講義。切り離して考えられがちな建物と植栽の関係性や、方位ごとに適した植栽、メンテナンスなど話しは尽きません。参加者の皆さんからは自宅の植栽について「花が咲かない。。。」「葉は付くけど元気が無い。。。」「木の根廻りに球根を植える時の注意点は?」「植えても枯れてしまう」「肥料のやりかたは?」など様々な質問が出ましたが、一つ一つ河井さんに丁寧にお答え頂きました。

話しが盛り上がって予定より30分オーバーでしたが、大満足していただけたかと思います。会場を提供頂いた「御影の家」のOさんには薪ストーブを焚いて頂いたり、手作りのお菓子でおもてなしを頂いたり、また充実した講義を頂いた河井さん(花康)本当にありがとうございました。

次回はMOKゼミ神戸は最終回。三澤邸・Ms事務所の見学会になります。追ってご案内致しますのでこちらも皆さんご参加頂ければと思います。

(スタッフ:平賀)

鍼癒院の看板を作成しました 2012年11月20日

2年前の2010年に竣工しました、はすそら鍼癒院が開業2周年を迎えます。それを記念して、鍼癒院の看板を新たに製作することになりました。

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↓改修工事の様子

http://hd-n.net/2009cgi/gallery/archives/62.html

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看板の材料には、この建物に元々あった建具を使用します。改修工事の際、何かに使えるかもしれないと取っていたものです。上の写真は、ガラスを取り外して洗浄をした様子の写真です。

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元々は建具だったため、枠の側面に凹凸がありました。(左の写真)

まずは丸のこを使って側面をまっすぐにし、2枚の建具の幅を揃えます。(右の写真)

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丸のこで切った部分をサンダーを使って整えます。(左の写真)

また、元々ペンキが塗ってあった部分もサンダーをかけておきます。(右の写真)

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こうして形を整えた枠に、塗装をしていきます。

まずは柿渋にベンガラを混ぜた塗料を2回塗りです。

ここまででざっと1時間半くらいです。塗料が乾くのを待つため、続きの作業は翌日にしました。

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翌日の枠の様子です。塗料がすっかり乾いています。

この後、オイル塗装をします。

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左の写真がオイルを塗る前、右側がオイル塗装の後です。

光沢が出るのと、雨がかかっても問題がないような耐候性が得られます。

これで看板の枠の準備は完了です。

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次はガラスの部分です。

ガラスには鍼癒院の名前などの情報を載せます。

カッティングシートを用意し、丁寧にガラスに貼っていきます。

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最後は金物の取り付けです。

完成した枠を、丁番でとりつけます。また、間に照明をかけるためのリングも取り付けます。

チェーンを取り付けて、脚が開きすぎるのを防ぎます。

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ガラスを枠にはめ込み、看板の形が出来上がりました。

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間には照明を取り付けます。

先に取り付けたリングにひっかけるだけの、簡単な方法で取り外しができます。

後は、照明の明るさを調整したらお渡しができます。

実際に建物の前において、使用されている様子を見るのが楽しみです。

スタッフ:日野

秋の奥会津 2012年11月05日

秋深まってきた奥会津に再び訪問してきました。

5月にオグラを訪問してから半年です。

今回は栗の大黒柱・フローリング素材・階段板素材などの現物確認に行きました。

いつもは仕事で東海道新幹線ですが、今回は東北新幹線。

車体が流れるようなフォルムです。

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6時半に新大阪発だと10時半には那須塩原着です。

とても寒いです。そしてオグラ周辺はこの通りの紅葉です。

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栗の大黒柱、大阪にも40本以上ストックがあるのですがここ1~2年で5年間乾燥させたものが出払ってしまったので、オグラで5年以上乾燥させてある大黒柱を10本近く分けていただきました。

3M、4M、8寸、7寸です。

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写真でみるとグレーがかった色目で曲がり、節がありますがこれを八角に製材してモルダーを掛けるとまるで違う顔となります。

5年以上乾燥させるといろいろな面構えになるということです。

Msストックの中で去年末注文した階段板が桟積みしてあります。

原寸が薄いので人乾にかけて、年末までに大阪に送ってもらいます。

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上の写真は2間ものの1枚幅広板です。

天乾中です。

テーブル、式台にぴったりの素材です。

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これが柱用の栗。

この中から5~6本いただきました。

(曲がり、節など吟味が大事です)

そして、栗の「木」だけでなく美味しい会津の産物も仕入れて帰ってきました。

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「クリキノコ」というきのこです。

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三澤家の朝食に。

オムレツ、味噌汁にたっぷり入れていただきました。

(三澤)